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幼馴染みなワケなので③
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HRが終わり急いで茅の元へ向かったが、茅はもう教室にはいなかった。
廊下へ出てみると茅の後ろ姿が。
おい、これから授業始まるのにどこ行くんだ?
まさかサボる気じゃないだろうな。
俺は走って茅を追いかける。
「おい茅。これから授業だろ、どこ行くんだよ」
茅の腕をとりこちらへ振り返ったが下を向いている為まだ表情が掴めない。
それに返事もない。
こちらから話しかけているのになんの反応がないのは正直面白くないし悲しいさもある。
おはようくらい、なんかあったっていいじゃないか。
「あのなぁ、きのう…」
「離して」
鋭くて冷たい視線。
茅は顔を上げた。
でも俺が見たかった顔じゃない。
なんで、そんな顔…
「….俺の事はほっといていいから」
茅は腕を振り払って教室方面とは逆の方向へ向かった。
俺は初めて見た茅のあの顔に何も言えなくてチャイムの音がするまで動けなかった。
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