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好きの意味②
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茅とはあれきり話してない。
朝も合わないし、茅は授業以外は教室にいない。
本当に出会う前みたいな。
…てか、出会う前ってなんだよ。
生まれてからずっと茅がいない世界なんてなかった。
茅と俺。
改めて性格が正反対で、幼馴染み以外に接点がひとつもないんだって気付かされた。
茅がいない世界……
俺はそんなの知らないのに。
「まーた下見て歩いてる。転ぶぞ」
「ぶっ」
ワイシャツの襟を思いっきり高木に引っ張られ、首が絞まるかと思った。
他に方法絶対あっただろ!
教室を移動する途中壁にぶつかりそうになってた俺に高木はすごい顔をしていた
絵文字で表すとこう→(ꐦ°᷄д°᷅)
「もー、お前見ててイライラする。早く仲直りすれば」
高木はそう言ってずーっと前を歩いてる茅を見る。
俺は何となくその話題を避けていてくれてた思ってたから、高木のその発言に何で返していいのか分からなくなった。
「何があっかお前が何も言わないから知らないけど、俺はもう我慢ならん!」
「高木落ち着け」
まだここは渡り廊下で、大声を出すところじゃない。
周りのみんなにも見られてる。
高木がアホなんじゃなくて、ものすごくアホなんだって事がバレるぞ。
高木は何か言いたげに口を開けたが、少し考えて言うのをやめて俺をまた睨む。
そうだ、高木。それでいいんだ。
今、ものすごくアホからただのアホに昇格したぞ。
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