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好きの意味④
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「お前らの喧嘩に俺を巻き込むな!いいか!自分で何とかしろ!」
「高木〜俺たちベストフレンドだろ〜」
「なんだよベストフレンドって。古すぎだろ」
高木は部活あるんだ、と言って急いで教室を出ていった。
あいつサボってばっかいるけどそういえば野球部だったんだって急に思い出した。
試合前の大事な練習だけ参加するらしい。
さすが俺のベストフレンド。最低部員だ。
あっきーと亮に頼もうと思ったら断固拒否された。
まだ何も言ってないのに。
俺は重い足取りで教室を出た。
***
久しぶりにこのインターホン鳴らすなぁ、なんて思いながら恐る恐る鳴らす。
お願いだから茅じゃなくて、茅ママ!来てくれ!
なんてソシャゲのガチャを引くように願う。
「あら、久しぶりね〜柚くん」
……ああ、今日はいつもより女神に見えるぜ。
「これ、先生から頼まれて持ってきました」
「あら〜これだけのためにありがとうね」
「い、いえ、それじゃあ俺家で用事あるんで(?)」
適当に理由つけてさっさと家に帰ろうとしたんだけど。
「そんな事言わずにあがってって。今日も家で一人でしょう。ご飯食べてったら?」
なんて、子犬のような瞳で見られたら……
「じゃあ、少しあがるだけ…」
昔から佐々本家のこの顔に弱い俺の強い意志はなんとも容易く崩れてしまった。
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