アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
入学式
-
煌貴は顔を下向き加減で入ってくるのかと思いきや、大和は真っ直ぐ前を見て堂々と入場してくる。
煌貴は目を奪われる。
当たり前だが、下向き加減で一切自分と目を合わせてくれなかった幼い時の大和はもういない。
ああ、大きくなったんだな、と思うと同時に、大和と会えなかった十年という月日の重みを感じる。
入学式が静かに進行していく。
「新入生代表、一条大和くん!」
「はい!」
会場に響き渡るほどの大きな返事で、その声には緊張した感じは一切なく、堂々と壇上に上がる大和の姿があった。
そして壇上で新入生代表挨拶をはきはきと述べる。
新入生代表の挨拶をするということは、大和がこの進学校に主席で入学をしたということ。
「すごい…」
煌貴は思わず声を出してしまう。
初めて見る凛々しい大和に感心してしまい、煌貴は今まで以上に心を奪われてしまう。
新入生代表の挨拶が終わると、大きな拍手が沸き起こる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 612