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「げ・・・」
スマホ画面に『犬』の表示があり、思わず顔を歪める
犬ってのは真緒のこと
アイツ犬に似てるから、『犬』
ちなみに健吾は『チャラ男』で入ってる
「出ないの?」
「あー・・・出る」
無視ったら後がうるせぇしな
ボタンを押して耳にスマホを当てる
と、同時に真緒のでけぇ声が俺の耳を潰しにかかる
『遅い!!!何やってんの!?ボクぼっちなんだけど!!!』
きゃんきゃんと五月蠅い真緒
耳から離しても声聞こえるって、店でどんだけ大声で喋ってんだよ
「あーわりぃわりぃ」
『思ってないでしょ、今どこ』
コイツは俺の彼女かなんかか
どこだっていいだろ・・・
どーせずっとスマホ弄ってんだからよ・・・
「あー廊下」
『まだ学校にいるの!?早く来て!!』
「わかったわかった」
『5分で来なかったら、わかってるよね?』
適当に返事をしていたのが悪かったのか、相当不機嫌な真緒
大体、俺がまだ廊下にいるのは真緒のせいでもあるんだ
なんで俺が怒られなきゃなんねぇんだよ
「あー最善を尽くす」
『もーーー早く来てよ!?』
「わかったっつの、じゃーな」
一方的に電話を切る
「はぁ・・・」
思わず溜め息がでる
くっそ、紺野の家行くっつーのに
でも腹も減ってんだよなぁ
「予定あるなら明日だな」
「・・・わりぃ」
「じゃあ気をつけて帰れよ」
「ん・・・紺野も部活、その・・・ガンバレ」
「おう」
頑張れ、なんて照れくさくて紺野の顔を見れなかった
喧嘩した後、いつも達成感とゆーか幸福感とゆーか、そーゆーのがあった
でも、今は喧嘩した後とは違う幸福感が俺を満たした
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