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過去
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〈化け物がっ!気持ち悪い目ぇしやがって〉
〈こんなお前をここまで育てた俺に感謝しろ〉
〈おい、さっさと泣けよ。苦しめよ〉
〈お前なんて生きてる意味無いんだよ。お前は生まれた時から幸せになんてなれないんだからな〉
…や、やだ。
耳を塞いでも聞こえてくる父さんの声。
忘れようとしていた記憶が甦る。
——物心がついた時には、母さんはいなかった。
チラッと母さんの写真を見たことがあったくらいだった。
多分、父さんと離婚したんだろう。
残された僕は、父さんが帰ってくるたびに殴られた。
たまにタバコを押し付けられた事もあった。
どれだけ僕がやめてと叫んでもやめてはもらえなかった。
死のうと何回もリスカをした時もあった。
そんな生活が続き中学に上がった頃、母さんが僕の前に現れた。
母「淳!よかった!あなたを迎えに来たの!あの人は危ないわ!一緒に逃げましょう!」
淳とは僕の本当の名前。
もうあんな名前捨てたけどね。
最初は、僕を捨てていった母さんを信用するなんてありえないと思った。
けれど、毎日続く父さんの暴力から逃げるために僕は母さんの元へ行った。
だけど、母さんを頼ったことを後悔するのはそう遅くなかった。
母「ここで待っててね!すぐに戻るから」
そう言ってどこかへ行った母さん。
その10分後に、戻ってきたのは母さんではなく、黒ずくめの男達だった。
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