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過呼吸になると同時に、何かはわからないけど、どうしようもない不安が押し寄せた。
赤……血を、血を見たい。
でも、喧嘩はしないと正樹さんと約束した。
陽向『…ハァハァ、ゴホッゴホッ、ハァハァハァハァ』
咳もだんだん増えてきた…やばい本当に息が吸えない…。
その時、僕の腕が見えた。
…何か尖ってるもの…。
拓斗「陽向?…?!大丈夫か!?」
過呼吸になっている僕に向かって拓斗が聞いてくる。
そういや、皇龍の幹部の中であまり拓斗とは喋ったことなかったな…と流暢にそんなことを考えてる場合ではなかった。
陽向『拓斗!…ハァハァハァハァッ……何か、尖ってる、ハァ…もの』
拓斗「え?尖ってるもの…?えっと…は、ハサミならある!」
陽向『…全然っ…大丈夫…ハァハァ、貸して、もらっヒュゥッゴホッゴホッ』
拓斗「はい、これ」
拓斗からハサミを受け取り、刃で腕を素早く切る。
すると、傷口から血がだんだん溢れてくる。
……ふぅ。何とか落ち着いた。
拓斗「お前っ!何してんだよっ!」
陽向『ごめん、拓斗のハサミ汚しちゃって…弁償するよ』
拓斗「そんなことどうでもいい!お前の腕だよ!」
ん?腕?
あぁ、この血の事か。
リスカは久しぶりだった為、いつもより深く切りすぎてしまったが、これくらいなら大丈夫だ。
拓斗「全然大丈夫じゃねぇよ!とりあえずちょっと待ってろ」
拓斗はそのままどこかへ行き、3分後に帰ってきた拓斗は包帯を持っていた。
拓斗「陽向。手、だして」
陽向『いや、いいよ。これくらい』
拓斗「大丈夫じゃねぇから言ってんの。…あのさ、いつもこんな事やってんの?」
陽向『ん〜…最近はなかったな。中学の頃はやってたけど。…あ、あのさ皆には内緒にしといてくれる?』
拓斗「……。次から切りたくなったら俺のとこ来い。そうしたら内緒にしてやる」
陽向「それさ、拓斗の所行ったら止められるんでしょ?」
そんなの御免だ。
喧嘩も駄目。
リスカも駄目。
どうやってこの不安感を抑えたらいいのか今の僕にはわからない。
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