アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
起きろよ
-
陽向は、幸い傷が浅かったお陰で命に別状はなかった。
だけれど今は、栄養失調に、貧血、睡眠不足が重なり、あの日から眠ったままだ。
あの日からもう既に1週間は経っている。
一稀『なぁ、陽向〜いつまで寝てるんだ〜?寝坊助が〜』
俺は毎日のようにここへ来ては返事が返ってこないのに、陽向にずっと喋り続けている。
一稀『陽向……皆もお前のこと待ってんぞ』
陽向「…」
まぁ、返事は返ってこないのは分かってるんだけどな〜…なんて言うか…やっぱ寂しいじゃん?
今日もこんな感じで面会終了時間までここにいるんだろうなぁ〜
ーガラッ
正樹「ん?一稀また来てたのか。サンキューな」
一稀『正樹兄貴…。やっぱり、陽向が目を覚ました時に、誰もいないなんて事があったら嫌じゃないですか』
正樹「まぁ、そうだよな。一稀は良い奴だなぁー」
陽向にはちゃんと周りに心配してくれる人や、助けてくれる人がいるという事を知って欲しいから。
ちゃんと頼ってほしい。
だから俺は、陽向がどれだけ寝坊助でも待ち続ける。
しばらく沈黙の時間が流れる。
正樹「……一稀」
正樹兄貴が真剣に話しかけてきた。
一稀『はい』
正樹「お前は、陽向が好きか?」
一稀『はい』
正樹「そっか…まぁ、お前なら大丈夫か!一稀、陽向をよろしくな」
一稀『はいっ!』
こうして俺は正樹兄貴に、陽向へのお近づきを許されたのだった(笑)
陽向、起きたら好きって言わせてやるから覚悟しろよ?
だから、早く起きろよ
一稀side end
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
69 / 97