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一稀said
一稀『おい!赤目っ!赤目、しっかりしろ!』
いくら呼びかけても返事が返ってこない。
拓人「とりあえず、救急車呼ぶぞ」
一稀『お、おう。頼む!』
赤目の額に手を当てる。
…熱い…ひどい熱だ。
…え、この顔。
赤目の顔を隠していた髪やフードがはずれ、顔がよく見えるようになった。
そして、その顔は俺がよく見知った顔で。
拓人「おい!一稀、救急車来たぞ!…おい、どうした?」
一稀『…陽向』
拓人「あ?陽向?どういうっ」
赤目の正体は陽向だった。
赤い目を見て、どこかで見た事がある気がしたのはいつも陽向を見ていたからだ。
なんで今まで気付かなかった?
なんで俺らに赤目だと言ってくれなかった?
いや、今はそんなことを考えてる暇はない。
陽向が辛そうに息をしてる所を見ると、そんなことどうでも良くなった。
今はとにかく、陽向を楽にさせたい。
陽向を救急車へ運んで一緒に病院へ向かった。
…そう言えば、なんで陽向は今日倉庫に白狐が来ることを知っていたんだ?
確か…陽向の様子がおかしくなったのが文化祭前くらいからだ。
もしかして、その時から陽向はこの事に気づいて俺らの為に行動してくれていたのか…?
俺らが一番守らなきゃいけないものにまた影で守られてしまった。
…本当に陽向には頭が上がらないな。
薬が大分効いたのか、表情が柔らかくなった陽向の頭を撫でながら、そう思った。
一稀said end
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