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別れ
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陽向said
目が覚めると、そこはいつか見た白い景色。
ここ…病院か。
なんかデジャブ感。
なんて考えていると、気を失う前の事が脳裏によぎる。
《赤目っ!大丈夫か?》
最後に聞こえたのは、一稀の声だったな…。
それって…
——っ、フードかぶってない!!
今の僕は、赤目ではなく、陽向そのものだった。
ここに連れてきたのが一稀だったとしたら…。
きっと、僕が赤目だと知って軽蔑したかもしれない。
きっと、僕の事が怖くなったかもしれない。
そして、もう会いに来ないかもしれない…。
ーガラッ
一稀「あ、陽向!起きたのか。大丈夫か?」
陽向『………い、つき』
病室に入ってきた一稀が見れない。
一稀「陽向、お前が起きたら言おうと思ってたんだ」
ードクッ
その言葉に続く文字は“もう近づくな”なのかな…。
そんなの怖くて聞きたくない!
陽向『一稀っ!僕から言わせて』
一稀「…は?」
陽向『一稀が言いたいこと分かってる。僕の事が怖いよね…今まで黙っててごめんね。もう一稀達に近づいたりしないよ。一稀、大好きだよ、別れてください』
返事なんて分かってるのに…。
その現実を受け入れたくないなんて…なんて我儘なんだろうか。
一稀「………わかった」
……うん、これで良かったんだ。
今すぐ一稀を繋ぎ止めたいなんてそんな我儘なこと言わない。
まぁでも、今日くらいは泣いてもいい…よね?
一稀「……はぁー、なんて言うと思ったのかよ」
——え?
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