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嫉妬
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一稀「染まるも何も、陽向は染まってないだろ」
染まってない…?
僕は何人もの人の血で手は染まっていたし、人を死の寸前まで殴り続けた時もあった。
それのどこが悪に染まってないのだろうか。
疑問だらけの僕は考えに考えたけれど、分からない。
そこに一稀が言葉を繋ぐ。
一稀「陽向は確かに血を見たさに殴ってたかもしんねぇけど、殺してねぇじゃん。それに俺だって同じ事やってきたんだ。お前も俺も人としては堕ちるとこまで堕ちてんだからさ、これから上にあがっていけるようにすりゃいいんじゃん?」
陽向『……上に?』
一稀「そう、一緒にな」
なんか、一稀と一緒なら何でもできると思うのは、気の所為ではない気がするんだ。
一稀「それにしても、陽向が赤目か…。なんか納得いくわ」
陽向『そう?…あ、もしかして…サイコパス感とか出てるの!?』
一稀「いやいや、ちげぇよ。赤目は俺のこと殴れなくて、周りにいて、何だかんだ守ってくれる……ほらな、陽向だろ?」
えっと…?
陽向だろ?ってドヤられましても…。
一稀「それに何より、喧嘩してるのにどこか華麗で、動きに無駄がなくてかっこいい。俺の憧れだよ」
…………。
一稀「ん?陽向どうした?」
陽向『……なんか、心がモヤってする。赤目は僕の事なんだけど、他の人のこと言ってるみたいに聞こえて…』
一稀「……え?もしかして赤目に嫉妬してる?」
え?僕が僕に嫉妬?
なんかややこしい。
でも、赤目の時は少し人格が変わるから、赤目と僕は違うから赤目を褒められると嬉しい反面、ムカつく。
また初めての感情。
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