アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
大好き(死ネタあり)
-
「キヨ大好き」
あいつはいつも
「好きだよキヨ」
俺にそう言っていた
俺らは付き合っていない、だからふざけていってると思って
「好き」
そう言われた時も
「あー、そりゃどーも」
と、てきとーに返していた。
「キヨー好きー」
「大好きだよキヨ」
「ILOVEキヨォォ!」
「もー、キヨ大好き」
「キヨ」
「大好きだったよ」
「えっ…」
「バイバイ」
そう言ってフジは線路の中に飛び出した。
ぐしゃっ
嫌な音
「フ…ジ…?」
周りから聞こえる悲鳴
鳴り響くブレーキの音
変わり果てた姿で倒れている友人
「うそだ…ろ…?」
さっきのフジの言葉が脳内再生される。
もしもフジがふざけて言っているんじゃ無かったとしたら?本気で言っていたとしたら?
「キヨ大好き」
あの笑顔の中で、お前は苦しんでたのか?
「あー、そりゃどーも」
あぁそうだ、あいつには素っ気なく返していたけど、「好き」って言われてどこか嬉しかったんだ。
くそっ…気づくのおせぇんだよ
俺がもっと早く気づいてれば、フジは今も
「好きだよキヨ」
そう言ってくれていたんだろうか。
「なあフジ…もう1回好きって言ってくれよ、お願いだフジ…でないと、俺も返せねぇじゃねぇか」
「大好きだよフジ」
心なしかフジが微笑んだ気がした。
✄- - - - - - キ リ ト リ - - - - - ✄
1000アクセスありがとうございます!
これからも読んでいただけると幸いです。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 10