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3話
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少しの間沈黙が続く
「尚靖さん…貴方には失望しました
私たちの大事な息子達を手にかけようなんて…
ましてやまだ未熟な子達を…」
ゆっくりと歩みながら話す氷湖
尚靖はそれを見て
「うるさい!
お前に何がわかる!
お前は鴇家の家の者、俺は鴇家に婿としてきた
αの劣等種!!!!
どれだけここで蔑まれたことか…
お前は強い…凛とした全てを受け入れる…
成功者のお前にはわからないんだ…
息子達の方が出来ていて、
当主の座はすぐにでも渡せなど…
まだこんな10歳の子なぞに…」
悔しそうな顔をしながら尚靖はいう
それを聞いた氷湖は
「すみません…尚靖さん
貴方の気持ちは察します
ですが私は…
大事な息子達を殺そうとした
貴方の気持ちなんて今じゃもうどうでもいいです…
私は今決心致しました
貴方と離婚します」
「なっ…!!」
尚靖は唖然する
それを聞いた巫琥は笑った
「いいねぇ…母さん…
あんたのその迷いのない決心の強さ…
俺はあんたみてぇな女性と結婚してぇよ」
母親として、
当主として、
一人の女性として
巫琥は柔らかい笑みを向ける
「皆さん建物の修理と離婚届、
鴇家の緊急会議を致します
〝現〟鴇家当主の命令です」
その言葉を言った瞬間
人がゾクゾクと現れた
鴇家専属のアサシン達だ
尚靖を数人が捕らえ、引きづっていく
「ま、まて!
氷湖!!!!
私を捨てるのか!
氷湖!!!!
氷湖ぉぉぉ!!!!!
許さないぞ!!!!私はお前ら鴇家を!!!!」
そう言ってその場から数人のアサシンと共に消えた
「…母さん…
氷琥はどうなるの?
俺はあいつが瞬間移動した所にすぐに行けるけど…
連れ戻す?」
横に並んだ巫琥が氷湖にいう
すると
「あの子は何かある…
分家のあの〇〇と…
だから…今はそっとしておいて?
あの子はかわる…
私の子だから…
私もその秘密を今まで隠し通してきたのだから…
貴方はあの子の秘密を知った時
一番に守りなさい
あの子の秘密を漏らさないように…
それが貴方の宿命」
そう言い終わると氷湖は巫琥の頭を優しく撫でた
「分かってるよ
俺が頑張る…
氷琥は俺の唯一の兄弟だから…
そしてあんたが一番大切な息子だからな?
俺も含め!」
笑顔で氷湖にはなす巫琥
2人の蒼瞳はうっすら光る
まるで全ての物語を見据えているかのように
「…氷琥…
どうかあいつと会えますように…」
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