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33話
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誠がフラッグをとった瞬間
辺りがシンと静まり返った
そして…1人が叫ぶ
「す…す、、すっげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「誠すげぇ!」
「その調子でいけ!誠!」
「頑張れ誠君!」
特進クラスの人が次々とその叫びに続いて
いっそう大きな歓声を起こす
「なんだよあれ…」
「あんなの卑怯よ!
亜子様が見つけたのをただ早くとったんでしょ?!
今の最低よ!男としてどうなのよ!」
「そうだ!特進クラスのくせにこの卑怯者!」
進学クラスはブーイングを起こす
「…は?何言ってるの?」
小声だが殺気にまみれた声が
周りの皆の声を静まり返した
その声のした方向を向く
「…ひ…氷琥?」
有璃が横で寄り添っていた氷琥を見る
氷琥は薄い紫色の瞳を光らしていた
下がっててと自分のクラスの方へ言う
クラスのみんなは察したのか無言で後ろへ下がる
「…誠はさ…
ずっと僕と会ってから
そばで助けてくれていた
本当は僕より弱いのに…
出会った頃は何も力のない、
ちょっとひねくれていて少し喧嘩の強いだけの子だった
ある時僕がいじめられてるのを体を呈してたすけてくれた
相手が同級生、上級生だとしてもさ…
なんで僕にそこまでしてくれるのか聞いてみたらさ…
“自分より弱い子を助けるのが強いやつのつとめだ”
なんて言ってたんだ
結局今はかなりの強さ持っていてさ…
だけどね今のあの傷はとてもおぞましいもので
普通の人じゃ治せないんだよ
神でも…お兄ちゃんなら治してくれるかもしれないけど…
それは後回しにしたの…
試合に出られなくなったら悪いからって
凄いよね…痛いはずなのに血がずっと流れて…
それでも心配かけまいと…笑ってくれてさ…
僕はそんな誠が大好きで、大切なんだよ…」
それを言い終わる時には進学クラスの前にいた
さっきよりも黒い、真っ黒い…オーラを周りに放ちながら
見上げる
進学クラスよ奴らが後ろへ後ずさる
「…んで?
さっきの“卑怯者”って言葉…
誠へ向けて言ったよね?
この試合を仕向けたあんたらの方が
誠への無理な状況にしてるくせに
亜子とか何とかっていう人間は魔法を始めに使っておいて
魔法も使ってない、自力でとった誠への
“卑怯者”って言葉はおかしいんじゃないの?
ねぇ…どうなの?」
どんどんそのオーラは進学クラスの方へ侵食していく
しかもそのオーラは
「な、なんだ…?
ち…か、らが…ぬけて、、、、く?」
人の魔力を吸い取るものでもあった
進学クラスの人が次々に地面に手をついていく
「ほら…もう脚に力入らないでしょ?
僕に見下ろされるしかないよね?
どう?これが“力の支配”だよ?
魔法を使わずにね…
気分はどう?」
氷琥は光のない瞳で見下ろした
その姿に反論できるものは進学クラスには誰もいなかった
その頃巫琥はというと
巫琥は遠くでその姿を見ていた
「やべ、氷琥めっちゃ怒ってるじゃん…
ありゃかなりの人数の魔力吸い取るぞ~」
チュッパ〇ャプスを舐め終えて
新しいのを袋から出して口に含みはじめた
「…言峰グループってさっき言ってたけど…
あの言峰のとこかなぁ?
んじゃあいつ厄日だなぁ~♪
自分の妹が今日、強大な力の前で惨めに
何も出来ずに支配されて負けるなんてさ~w」
「ひ…氷琥?
な、なんだあの黒いオーラ………」
その氷琥のオーラの半端なさに
訳の分からなくなっている有璃であった
(とても置いてけぼりにされてる有璃君が可哀想(´;ω;`)←なんとなく察しがついた巫琥のコメントです爆笑)
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