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35話
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バトルスタートの合図がなった瞬間
両者はお互いに相手へ一直線に向かう
ーガキィィィィィッッン!!!!ー
愛里紗の黒の剣と有璃の黒の太刀がぶつかり合った
「…なるほど…剣道をやっていたのかその持ち方、
刀を出すまでの動き…!」
そう言いながら剣を有璃の方へめがけて突く
それを素早く有璃は軽々と避ける
有璃はその避けた体制で足を上げ
愛里紗の頭付近を蹴ろうとしたが
そこも腕で防御されよけられた
「ああ、昔少しな…!
お前はその剣の刻印…ある西洋の所にある
騎士の育成学校のか…!」
有璃はまたも攻撃態勢になる
愛里紗も同じく攻撃態勢になり
「雷撃!!!!」
有璃が武甕槌神(タケミカヅチノカミ)の刀にかえた
それを見て愛里紗も剣を素早く変えた
「爆龍炎!!!!」
雷撃に負けない大きさの炎を出した
両者の攻撃は中間点でぶつかり消滅した
その攻撃の反動が客席にもやってきた
巫琥と朔鵺でそこは防御した
有璃は楽しくなっていた
「やるな!」
「貴方こそ中々…!」
愛里紗も満更でもないようだった
2人は剣と刀をぶつかり合わせながら話を続ける
愛里紗は元々西洋のとある騎士を目指しており育成学校に
通っていた
愛里紗は物覚えがよく、通い始めて半年で育成学校のトップと同じレベルになっていた
トップはとても強く、勇ましく、それなのに可憐な一面もあり、凛としていた女性の方だった
愛里紗はその女性を心から尊敬していた
同じレベルだからといって勝てたことなど一度もなかった
それでも悔しいとは思うものの
彼女だからと思う時が少なからずあった
そんなある日
夜中に何やら物音がしていた
同部屋になっていた彼女を見る
彼女もどうやらその物音に気づいたらしい
「2人して分かれてゆくぞ」
彼女がそういうのならと思う愛里紗は頷く
愛里紗は彼女とは逆方向を向き、走っていった
端っこの部屋で何やら激しく物音が響いていた
扉を開ける
すると中には
「あぁ?なんだ…てめぇ…」
1人の青年がいた
とても整った顔をしているが口周りにべっとりと血をつけていた
その青年が持っていたのはクラスメイトの女子だった
首を掴んでおり、女子は首をだらんとしていた
おそらく彼女は…
ー…こいつがいわゆる…
教科書で習ったヴァンパイアか…ー
愛里紗は持ってきた銀でできた剣を出す
その時に何やら液体を剣に数滴垂らす
「なぁに、あんた…
あんたも食われにきた…訳では無いよねぇ?」
青年はポイっと女子を奥の方へ投げると
瞬時に愛里紗の懐へとやってきた
ー!は、早い!!!!ー
青年は首元めがけて牙を向いた
それを間一髪で避ける愛里紗
その時に剣ではなく腕に隠していた小さな剣の方で
青年を刺した
「うっ…!」
がくっと座り込んだ
愛里紗は驚く
ヴァンパイアは通常攻撃は効かない
なのでこのヴァンパイア対策用の薬を塗っておいた剣ならば傷が塞ぐことも出来ず、毒が回り、死に至るというのだ
初めてのヴァンパイアで、
薬をつかい、その光景を目のあたりにした
もがき苦しむ青年
それを見て顔を歪める愛里紗
しかし相手はヴァンパイア、
いてはならない存在だったのだ
それを胸に強く思わせて
心を紛らわせた
数分後
ヴァンパイアはあっけなく
息を引き取った
「…ごめん、なさい…」
ポツリと愛里紗はいって
彼女の方へと向かった
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