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47話
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巫琥のところにも攻撃がやってきた
「ぅお!!!
あっぶねーー!
いや〜流石言峰の妹だな?
あいつもめっちゃ強いっちゃ強かったわ笑笑」
そう言いながら何個もくる攻撃を
全て手で受け止め、消滅させていた
大蛇は横でそれを見ていた
「…今、どの能力使ってんだ巫琥?」
攻撃を全て消滅させると巫琥は微笑む
「ん?
今のは自分の力だけ♡」
言峰綾音に聞こえるように言う巫琥
言峰はピクっと眉を動かす
聞こえているのがちゃんと分かった巫琥は
もう一言付け加えた
「〝たかが〟月詠の力の攻撃なんざ
俺の契約した神を使わずとも壊せるさ」
契約している人間にとって一番言ってはいけない言葉
普通の魔法を使うだけの人間より優れている
そう言われている契約した者を
巫琥は生身で攻撃を消滅させ、侮辱している
そしてそれを皆にもわかるように伝える
普通はありえないことだが
巫琥はそれが出来る人間
誠の頭を撫でながら巫琥は笑う
蒼い瞳が光る
獲物の姿をとらえたかのように
綾音は魔力は凄まじく大きくなっていく
「貴方みたいな化け物が…!!
何を言っているの!!!
神の攻撃を生身で、魔力だけで対抗なんてできない!!
それが出来るなんて…そんなの…
ただの化け物よ!!!」
攻撃を防いでいた氷琥の耳に化け物という、
セリフが聞こえた
ー…ば…け、、も、の???ー
ー(お前は化け物だ!)
(私の息子達に触らないで…!この… 化け物…)
(母様たちが言ってたぞ!お前のこと化け物だって!)ー
頭の中でノイズが走る
氷琥は頭をおさえる
「綾音、あいつは化け物よ
人間と思うな
あいつ…鴇巫琥は人間をもはや捨てているような者だ
神を何人も遣わせ、
それでいて生身でもあの力を持っているのだ
神々の世界でも暗殺命令が出されるほど
恐れられる存在…」
月詠が答える
ー…お兄ちゃんを…化け物扱いしてる?ー
ー(氷琥、お前は俺の弟だ!それ以外なんでもねぇ!
お前が誰と違おうが、お前が罪を犯そうが、
お前がとんでもねぇくらい強い化け物だ ろうが
お前が一人ぼっちになっていたらずっと兄ちゃんが
お前のそばにいてやるからな?
ずっと、ずっと兄ちゃんがお前の味方だ!!)ー
ー…何も知らない人が…お兄ちゃんを……ー
その時氷琥の心の何かの糸がプツン…と切れた
「…ところで綾音だっけ???
君、俺ばっか見てるとさ…
俺の弟に負けちゃうよ?」
綾音はその言葉を聞いた瞬間
氷琥の方を向く
まだ綾音の攻撃の炎は降り注いでいた
しかし先程まで氷琥がいた場所にいない
辺りを見回す
何処にもいない
「な…!」
月詠も、探す
そして気付く
「綾音!!上だ!!」
綾音は月詠の言葉に上を向く
その時には手遅れだった
氷琥の上には巨大な渦ができていた
下を向いたままの氷琥が喋る
「お兄ちゃんを…
お兄ちゃんを…化け物扱いするな…
泣いて命乞いしろ…」
斧の色も黒だけの装飾にかわり始める
その時、氷琥の片目の紫の瞳が黒く淀み始めた
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