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48話
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氷琥のオーラの変わりように綾音と月詠は後ずさりする
氷琥の上にある渦が黒くドロドロとしたものになる
氷琥の横の黒鬼がニタリと笑いながら言う
「ねぇねぇ、お姉さん達
どーして氷琥を怒らせたの?」
黒い着物に黒の自分の身長まであるであろう
長髪を後ろでひとつに束ね、
右のおでこの上につく黒い角
黒い瞳と銀色の瞳
包帯が首と右手首と両足に巻いている黒鬼
月詠はゴクンと音を鳴らしながら唾を飲み込む
月詠は知っている
鬼などの話は月詠はほぼ把握しているから
だからこそ後ずさりをしたのだ
氷琥のあのオーラの強さにも驚いたが
それだけではない
黒鬼の力も変わっているのだ
そう
契約した本人と同じような力へと
「…黒鬼…お前は…
契約した者の力を同じように扱えることも出来る
鬼の八種族の主…だったか???」
月詠が問う
黒鬼は変わらずのニタリとしたほほ笑みで見下ろしている
「うん、そーだよ〜
僕は契約した氷琥の力も使えるよ?
……ん……?
あ、えっと俺はね、
昔は最弱の鬼だったんだ
片方の角がなくてさ
普通は両方に角があるのが強いのにね
だから同じ年のみんなにも勝てなくて
いつもいじめられてた…」
そう言いながら左のおでこの上を触る
それを聞いて月詠は言った
「そうだそれがおかしいのよ
〝なぜ最弱の片角(へんかく)のお前が
鬼のすべての種達を束ねられる力を持つ
黒鬼の主になっているの?〟」
それを聞いた瞬間黒鬼は真顔になる
「ん、、、
それはね、君たちには教えてあげないよ?
〝ここで負ける君たちにいう資格はない〟」
その言葉を合図に氷琥の斧を持つ手が上がり…
「…お兄ちゃんを化け物扱いしたやつは…
消えてよ」
手を下げた
その時に黒鬼も
「んじゃ俺からも♪♪
それの性能を増やすのに〜♪♪」
黒い渦は綾音達の所へ落ちる
綾音と月詠は避けたが
渦はおってくる
しかも避ける事に渦の数が増える
ひとつから二つへ
ふたつから四つへ
何度も避けていくうちに
避けきれない量になっていた
「くっ、!!!!
綾音、仕方ないがこれを全て壊す!!」
月詠が刀を振るう
怨霊達の怨念の炎が渦を消滅させる
「わ、分かった!」
綾音も弓に戻しひとつひとつを的確に撃ち、
消滅させる
その間に黒鬼は氷琥の目の前に立つ
「氷琥、君はあの子達に何を望むんだい?
兄への言葉の撤回?
それとも謝罪?
いや、そんな生ぬるいものじゃなくて…
(また暴走して存在を消そうとするのかい??)」
そう言って氷琥の顔をのぞき込む
氷琥の瞳には光がなくなっていた
何やらブツブツと言っている
多分兄のことだろう
黒鬼は氷琥の首元の宝石に目をやる
黒く淀んだ色の宝石になっていた
それにキスを落とした
「…氷琥、暴走は…いけないよ?
いつものみんなに優しい
健気で、可愛くて
俺らの大切な契約者に戻ってくれ」
宝石が光った
淀んだ色じゃなく元の透明な色の宝石に
氷琥の瞳の光も戻っていく
「…お兄ちゃんを……………あ、あれ??」
氷琥が正気を戻す
黒鬼は笑う
「あは!
氷琥、おかえーり!!
さぁ、まだ試合は終わってないんだから
そんな暴走しなさんな!!!
それそれ、僕の力も貸してやるー!」
氷琥の手を持ちくるくる回す黒鬼
氷琥はやっと我に返ってはっと気付く
「!お兄ちゃんのことを侮辱したのを撤回させなきや!」
「そう!!撤回さ!!」
「ありがとう黒鬼…」
「ううん!!!全然!
俺は返せないほどの恩を氷琥と巫琥様に
貰ってるんだ!これくらい朝飯前のようなもんだい!」
そう言って黒鬼は力を少し氷琥にわけた
氷琥のオーラがいつものに戻る
「えっと…そういやあの人達は??」
キョロキョロ空を見回す
黒鬼は吹き出した
「さっき氷琥が、でっかい攻撃したからそれの対処だよ
ほら、もうそろそろで終わるはずさ」
下を指さすと確かに渦らしきものを
斬り裂いているが見えた
「あれ、、僕がやったの??」
驚いている氷琥に黒鬼は答える
「うん!!まぁ、そんなことより氷琥、
そろそろ氷琥もあの服になろ!!」
目を輝かせながらいう黒鬼
先程より手を繋いでいる力が強くなる
「……うん…!あれならか、、かてるよね??」
2人は何やら準備を始めた
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