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51話
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綾音は月詠と同じ衣装を身に纏う
月詠は髪を一つに束ねた
準備が整い上を見上げる
「…」
氷琥も準備が整ったらしい
淡い黄色と黒のグラデーションの衣に
黒の着物、金色の糸の刺繍で
黒い鬼と金の麒麟を描いていた
落ち着いた表情で微笑む氷琥
左側に四獣神の神の頂点朔鵺
右側に鬼の八種族の頂点黒鬼
凄まじいオーラを放ちながら
首についている宝石が黄色く光っていた
「…チッ
遂に全力でかかってくるわけね…
鬼と四獣神の頂点を同時に呼ぶなんて…
本当に…化けも…」
綾音が言い終わろうとしたその時
「黙れ」
ーガクンッー
「…!?」
「なっ…」
朔鵺のたったの二文字の言葉で
膝を地に着いた綾音と月詠
ビリビリと身体の足から頭に走った
「地に這いつくばれ貴様ら…
我の主、氷琥を侮蔑する気か?
氷琥の何も知らぬ貴様らが?
何を言う必要がある?
身の程をわきまえぬか
この外道…
まぁ、そんな言うことなど…
外道の貴様らにそんな資格は無いがな」
落ち着いた表情
落ち着いた声色
落ち着いた姿勢
金髪の一部に
朱雀の紅、青龍の蒼、玄武の翠と白、
白虎の紫と黒が混じり扇を片手に持つ
その姿を見れば誰も逆らえられない
この四獣神の頂点朔鵺の静かに怒ったこの
圧倒的な力の前では
もし勝てるのならば………
「…っふ…ふざけるなぁァァァァァァ!!」
月詠が立ち上がると激しく怒りをぶつける
叫ぶ声に怨念がまとわりついたものが
氷琥の場所に向かう
朔鵺はそれを扇で払い除ける
「そうよ…何が神よ!
こんな…
ただの力任せの
あんたは何もしてないじゃない!!!!!!!!!
鴇氷琥!
あんたは戦えないわけ!?
あんたはただ、強い神や鬼を従えてる
自分じゃ戦わない
ただの臆病者じゃない!!!!!!!!!
さっきの力があんたの本気なの!?
こたえなさいよ!!!」
そう言って綾音も立ち上がる
紫色の光を放ちながら
「貴様ら…言わせておけば…!!」
そう言って黒鬼と朔鵺が戦闘態勢にうつると
氷琥が二人の前に手を出す
「…別に言われなくても
確かに僕は弱いよ…
臆病者で泣き虫だ」
「氷琥…」
そう言って氷琥が言うと黒鬼がどこか悲しげに
名前を呼んだ
「けど、
だからこそ…」
氷琥が下を向き金と白の光が氷琥の周りにチラチラ出る
「だからこそ僕は!!!
みんなを守れる力を!
自分の弱さを断ち切るために!
強さを手に入れたんだ!
僕は…
倒してみせる!!
昔の弱かった自分じゃない!
僕は変わるんだ!!」
そう言って顔を上げると蒼い瞳が光を帯びていた
金と白の光は大きくなる
氷琥の周りを回るのが次第に大きくなり
金の龍と白の龍が光で出来た
「こい!!!
鴇氷琥の刀よ!!
麒麟の神の朔鵺!
黒き片角鬼の黒鬼!
我が力の糧となれ!!」
そういうと金と白の龍が勢いよく天へ昇り
そして…
ーカッッッ!!ー
綺麗な光の降り注ぐ中
2本の刀が氷琥の前に降りてきた
金のように輝く刀
白く繊細に輝く刀
バチバチと音が鳴る時
「さぁ…!
始めましょう!
怒槌の雷!!」
光が降り注ぐ中、
氷琥は金の刀を振るう
空を一気に黒くし、雷を落とした
綾音は防御する
ビリビリと腕が痺れる
「これは…
さっきの…!!」
綾音が言うと氷琥は笑顔でこたえる
「朔鵺と黒鬼のおかげで僕は誰かが一度でも使った技は使えるし…それに…」
白い刀を振るうと
「もっと威力が上がった技が作れるんだ!!」
白い雷が何個も黒い雲からでき
綾音と月詠を狙う
「ぐっ…!!」
ビリビリと足先まで痺れが来る
「これが…
鬼と…四獣神の頂点…!
しかし、こっちだって…!!」
月詠はそういうと鏡を出し
光を集めた
「?」
氷琥が首を傾げていると
朔鵺が叫ぶ
「氷琥!後ろだ!」
「へ?」
後ろを振り向くと淡い緋色の髪色の少女が
刀を氷琥目掛けて振り落とそうとしていた
「わっっ!!」
ーキィィィイン!!!!!!!!!ー
刀と刀がぶつかる音が響く
少女が笑う
「私は天照大御神(あまてらすのおおみかみ)!
お日様が大好きなだーい好きな子だよ!!!
よろしくね!!!!!!」
太陽のように眩しい笑みをこぼす少女
天照大御神が現れた
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