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52話
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天照大御神は氷琥の刀を跳ね返す
金の刀が宙を舞い、地に落ちる
氷琥の腕にツーっと血が垂れる
「うっ…!!」
「「氷琥!」」
黒鬼が向かおうとすると綾音が前に立ちはだかった
それに続き朔鵺の前に月詠が立ちはだかる
「なんの真似だ?月詠…
まさか…この我に勝てるとでも?」
朔鵺の声の威圧が襲いかかる
しかし
「…ッッ…!
こ、こんなもの!!!
私は夜の神!!月詠だぞ!!
四獣神の神の麒麟なんぞに…
負けるものか!!!!!!!!!」
そう言って跳ね除け、力を放出する
その反動で朔鵺の右頬に傷ができ、
血が頬をつたった
「ほう…?
中々面白い展開を見せてくれるのか?
よかろう!
では…」
「本気、出しちゃうよ〜??」
黒鬼がそう言って変化し始めた
髪の毛が短くなり
黒い髪の半分が白くなる
「…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」
叫び始めた黒鬼
顔や腕などから血管が浮き出る
爪が伸び、牙が二本生えてきた
黒い渦が黒鬼の周りを囲う
大きな音を立てはじめた
綾音は弓に戻した
ーーー
「あはは!
ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははははははは!!!
お兄さん、すごく強い力持ってるね!
私、もっともっと見てみたいな!
太陽の羽衣!」
そう言って刀を持ってる天照大御神の着物の周りに
オレンジに近い薄く、綺麗な羽衣が現れた
すると、、羽衣が熱を帯び始めると同時に
天照大御神の動きが早くなる
「!!」
刀を振るう音がなく
素早い刀の無数の攻撃を氷琥は一生懸命防ぐことしか
できなかった
「…は…やい!!!
けど、…!」
そう言って氷琥も羽衣を使う
金色の光を帯び始め、氷琥も動きが早くなる
防ぐことしかできなかったのが
攻撃できるまでの早さになった
天照大御神の頬に傷ができる
つたってきた血をペロリと舐めた
「あは!
凄い!!私のこの早さに追いつけるのね!
久々に傷も付けられし…
この高なる高揚はどうやってぶつければいいのかな!!
まぁ…お兄さん、これはどう?」
満面の笑みの天照大御神はそう言うと
動きを止めた
「!!?」
氷琥も動きを止める
天照大御神の羽衣の色が赤に変わり始める
炎をまとい始めた
「いっくよ!!!!!
三種の神器の中の一つよ!
八尺瓊勾玉よ(やさかみのまがたま)
私に力を貸して!!!!!」
そういうと天照大御神の胸のところから
翠の勾玉が出てきた
綺麗な光を発する
「…!
綺麗、、、、」
氷琥は勾玉に見惚れた
天照大御神は微笑む
「うん!綺麗でしょ?
これはね、私がね素戔嗚尊のせいで
岩戸に引きこもったことがあったの
その時に玉祖命(たまのおやのみこと)っていう人が
この勾玉を作ってくれたの!!」
そう言って出てきた勾玉を
優しく触れる
すると優しい光が天照大御神を包み込む
「私ね!高天原ってとこにいたの!!
強い神様はいた!
けど、ここにはもっと強い人がいるって聞いたの
あの子からね!!
私はワクワクしたわ!
それを聞いて!
だから…あの子と契約したの
なのに…
あの子は戦わしてくれないし
ただの見世物として
月詠と私を出していた
正直、楽しくなかったわ…
私は…楽しくいたいの
戦いはあまり好まない
楽しく、死のない戦いが好きなの!
…あの子は私に楽しい、
最高な戦いをさせてくれると言った。
なのに…
しかもあの子は使うことになっても月詠ばかり使う…
あの子は闇系統の魔力が多いから…
私…結局いらない神様なのよォ…」
ポロポロ泣き始めた天照大御神
氷琥はその気持ちに同情した
自分の近くの存在、昔の巫琥がそうだったからだ
巫琥は桁外れの強さだった
それを一度親戚や従兄弟、
仕事などの契約社の皆に見せたあと
ずっと巫琥は鴇家の強さの象徴としての
見世物扱い
それか強い場所に駆り出されるモノとして
社交パーティーなどでは
ただ、
椅子に座って誰か話しかけてくるのを待つだけだった
その時の表情を何度が見たことがあった
あまり瞳に光がない、静かな感じだった
「僕もその気持ちわかるよ
お兄ちゃんがそうだったんだ…」
そう言って天照大御神の前へ立ち、
氷琥は決意する
天照大御神に氷琥は
手を差し伸べた
「天照大御神
僕と契約しないかな?」
それは今の契約者との契約を切り、
氷琥を新しい契約者にするということだった
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