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58話
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「それで…?
氷琥と巫琥は知っていますが…
その夜琥とは…?」
月詠が気になっていると
朔鵺は
「…まぁ、ここまでにしておくかの?
貴様に必要なのは
〝神と人間が恋をしてしまう時の悲しい事例〟
を教えてやりたかっただけだからな」
そう言い終わるとお茶を全て飲み干した
月詠は身体を震わす
「ど、どういうことで…」
言い終わる前に扇で月詠の顎を上げる
朔鵺が目と鼻の先まで顔を近づけ
「貴様は分かっている
我がこの話をした理由を
お前は本当は男だ
しかし女になっている
何故か?
それは簡単だろうな
貴様、夜を司りし神である月詠は
人間であり、契約者である
言峰綾音を愛しているからだ
だから、契約を破棄しにくいのであろう?
のぉ…月詠…」
そう朔鵺が言い終わるときには
ぽたぽたと汗が頬をつたる
朔鵺は見抜いていたのだ
自分が男であること
しかし女の姿でいることを
それは何故なのか
自分は言峰綾音に恋をしている
恋心を抱いているのだ
「…朔鵺様、、、
本当に鋭いですね…」
はーっ…っと長い息を吐く
朔鵺はニヤリと笑った
「だてに貴様らより経験を積んでおるからの
それくらいの推理、朝飯前じゃ」
小さな子供の姿に戻る朔鵺
「ですが…私は夜を司りし神…
もし、仮に綾音と私が付き合えたとして
周りのものがなんというか…
朔鵺様のようになってしまう可能性があるのなら
綾音には荷が重いのでは…」
下に顔を下げる月詠に対し
「たわけ
なぜそういう悪い方だけを考える」
バシンっと頬をひっぱたいた朔鵺
「いたっ!!!!????
ちょ、今…かなり本気でたたいたでしょう!?!?」
ひっぱたかれた方の頬をさする
朔鵺が月詠の前で仁王立ちしながら
「貴様は何を考えておる!!!!!!!!!
付き合うのであれば死ぬ気で守れ!
自分のすべてを出し切ってな!
我のような二の舞にならぬようにこうやって助言してやったのだ!!!!
ならば答えはひとつであろう!!!
何を迷う!!!
自分の心をさらけ出せ!
愛おしい者には隠し事などするな!
例えそやつが悪者であるのなら
貴様が正しい道を示してやれば良いだけだろう!」
ふんっとドヤ顔のような顔をしている朔鵺
それを聞いて感動する月詠
「さ、朔鵺様…(涙)
が、頑張りたいのは山々ですが…
どうやってそのような話にすれば…」
月詠が慌てていると
朔鵺は後ろを向きドカッと自分の座布団の所へ座る
「仕方ないのぉ……ほれ、月詠」
刀を出し、自分の腕の少しを切った
月詠は目を見開く
「な!!!??
さ、朔鵺様!!!????」
ポタポタと血が落ちた
畳が吸い込むと思いきやそれは魔法陣を描いていた
その魔法陣が月詠の方へ向かい…
ーカッッ!!!!!!!!!ー
光が月詠を包み込み
「え、、、、
こ、の…光…まさか!?」
「さあ、いつもの月詠の姿に戻るが良い、
そして…
想いを伝えよ月詠
後悔だけはするなよ」
そう言い終わる時には月詠は
いつもの男の姿に戻っており、
言峰達の前に姿をあらわしたのであった
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