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81話
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巫琥は華麗に着地した
横で小さな三つ編みをしている髪ゴムがキラキラと光る
誠はすぅすぅ眠っており
後にいる三鬼からは強い殺気を感じた
「遅れて悪かったな!海璃、氷琥!
誠の治療に時間がかかっちまってな!!!!」
ははっと笑う巫琥
「遅い!バカ!」
「巫琥!!!!」
「ちっ、、、嫌な匂いだぜ」
「人間が好む匂いではありませんね」
「おえ〜くさーい涙」
「ありゃりゃ、、
これはとんでもない鬼までついてきてしまっているな」
碌華がふむと言って毒の刀をふるう
先程より濃い毒が充満する
「巫琥!その毒はなんか分からねぇけど
気持ち悪い何かが入ってる!油断すんなよ!」
そう言って氷琥達を守る防壁を二重にした海璃と緑鬼
「…んー?(クンクン)
あー確かに気分わりぃ匂いだなー…
んーと…!なら誠の好きな匂いにしてやろう!
氷琥もたしかこの匂い好きだしな!!」
その瞬間
そーれっという巫琥が声を出して
片足を一歩前へ強く踏み込むと
ふわっと柑橘類の匂いがしだした
ほかの匂いをかき消して
海璃達も防壁をもすり抜けるほどの香りが
「…おにぃ…ちゃ…」
「み、、、、、こ、、、」
誠と氷琥がその匂いで目を覚ます
「誠!大丈夫か?
変な気分じゃないか?
まだ横になってろよ?」
「…う、、ん…」
「氷琥!ああ、ほんとよかった…!
頭の痛さ、というか頭痛は大丈夫か?
気分悪くねぇか?
なんか欲しいものあるか?」
「ないよ…大丈夫…」
「…似たもの同士だな」
「ええ、似たもの同士です
ですが…」
「そんなのは後でいいから!巫琥ちゃん!
こてんぱんにするよぉ!」
三鬼達が言うと
巫琥はそれもそうだなと言い、
緑鬼に誠と氷琥を預けた
巫琥が異空間から刀を出してきた
それは…
「なんですか?その刀は!
鴇巫琥!!!!貴方はまたこの、、、、
この、、、、俺様を侮辱する気か!!」
碌華がブチ切れる
それはそうなるであろう
巫琥が取り出してきた刀は
「…錆びた刀?ですか…
巫琥さん…それは流石に…」
白鬼もびっくりしていた
今まで見たことのない刀だったからだ
「おいおい、何を怒ってやがる碌華…
俺はな、相手を本気で倒したい時にだけ、
この〝錆びた刀〟を出すって決めてたんだ」
「はぁ?ふざけるな!
そんな錆びた刀がなんだ!
そんなのでどうやってこの、、、、」
「この…何?」
「え?」
グチっと変な音が教室に響いた
その場に崩れ落ちかける
「…はっ……」
ゲホッと血を吐く碌華
それの後に顔色一つ変えない
銀と黒の髪が入り交じった少年が立っていた
「ねぇ、この…の続きは…
何?」
静かに血のついた刀を振るう
そう、あの錆びた刀を
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