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85話
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橙鬼は目の前の人物を見てクスッと笑う
「ぐっ…ぅ…!!!!」
ドロりと血が出ている
痛みを耐えているのか顔が険しい表情をしていた
「ははいい気味…♪♪
いい声で鳴いてくれるのは
いいんだけどさー
何とかいいなよ…?
叫ぶんじゃなくて喋りなよぉー?
じゃないとねぇ…
今度は腕
おっちゃうよー?♡」
海璃はその姿を見て
巫琥が1度教えてくれたことを思い出していた
ー…確か巫琥に出会う以前まではいたぶって
人を殺し鬼を殺し、怪物を殺していた鬼族の希少鬼の種
だったはず…ー
それを考えていると
「…」
「…あの顔をする時は楽しんでいる時ですね
…あれが稀少鬼の橙鬼、憎い人を殺し、
自分を疎んだ鬼も殺した鬼…
そして…自分の郷の守り神さえ殺した鬼…
それが橙鬼なのです」
「え?」
「…橙鬼って、自分の郷の神を殺したのか?」
海璃が氷琥を見つめていたが白鬼の言葉にこちらを向く
緑鬼も驚いたのか口が空いていた
「おや、海璃さん達には言っておりませんでしたかね?
いえ、1部だけ知らないような表情ですね」
ニコリと微笑みながらいう白鬼
その表情にはどことなく影があった
海璃も緑鬼も一歩後ずさりをする
「いずれ、橙鬼が教えてくれるでしょう
それまで待ってあげてください
あの子もあの子で何かと1人で抱え込む子なのです
今はとことん悩み、間違えの道を行くなら私達で修正してあげ、自分の正しい道へ繋がってほしいですね…」
「あんた、鬼なのに随分人間らしいこと言うよな」
「あ、確かに
なんかすごい人殺さなそうな優しい人だ」
緑鬼がこくりと頷きながら言う
白鬼はそれを聞くやいなや笑い始めた
「ふ、ふふふふふふふ!
はは…ははははは!!
そうですか、私はそんなに人間らしい言い方や行動を
していましたかね?
自分ではあまりわからないのですが…
まぁ、元々こんな口調でしたが
1部だけは巫琥さんに感化されたといえば
そうなるのでしょう
私も昔は橙鬼のような鬼でしたよ?」
腹を抱えて笑ったせいか少し涙が出ていた
そんな風には全然見えないやと緑鬼は言う
「んー、白鬼は昔から他人行儀っーつか
なんか少し敬語使いすぎな感じはあったなー
ま、けど殺す時はいろんなやつ殺してきた
強い鬼だぜ?こう見えてな!」
後からシャランと音を鳴らしながら来る翠鬼
1番強いオーラを発していた
「あ、翠鬼」
海璃が目をやる
よっ!と手を振る
「おや、翠鬼…
貴方やることはやったんですか?
またそんな眠たそうな顔して…
貴方も長なんですからしかもっと自覚を持ってですね?」
「あー!うるせぇ!
てめぇは俺の保護者か!!!!」
「そうやって言ってごまかそうとする!
貴方相変わらずですよ
早く貴方に振られた仕事をなさい…
全く翠鬼は…すぐ甘えて…
巫琥さんが許すからってそのままじゃいけませんよ?」
耳に手を当て聞こえないふりをする翠鬼
「あー!あー!聞こえなーい!
俺なんにも聞こえねー!!!!」
「こら、まだ話は終わってませんよ
翠鬼、そんな態度をとるのであれば
今日のご飯なしにしてもらいますよ?
今日は腕によりをかけて和風はんばーぐを
作る予定なのですがね?
翠鬼はそんないりませんよね???(黒笑)」
それを聞くと
「え、…わ、和風はんばーぐ…((о'¬'о)ジュルリ!)
……そ、、、、それ、、はやだ、、、!
………わ、悪かった!
仕事終わらしてるから許してくれ!!!!」
あせあせと焦る翠鬼に
「はい、初めからそういえばよかったのですよ翠鬼
と、茶番はここまでにして、
さあ、橙鬼のを見ましょう(ニコリ)」
そういって橙鬼の方を向いた
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