アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2夜
-
三人の出会いは大学に入ってからだった。
元々人と話すのが得意でなかった満は、人見知りで周りに上手く馴染めずにいた。中学高校もそれでぼっち生活。大学はそれでは駄目だと思った満は、勇気を出して新入生のみで集まる飲み会へ参加した。
だが、案の定話しかけることが出来ず一人寂しくお酒を飲むはめに……
しかし、キョロキョロと周りを伺っている際、自分と同じく一人でお酒を煽っている昌を見つけたのだ。
「あのー、俺、与井満って言うんだ。初めまして……」
「俺は三芳昌だ」
満は今度こそ勇気を出して話しかけてみる。
「あ、えっと、三芳くんはどこの学部なの? 」
「理学部」
「本当に!? 同じだ! 」
「そうか」
「……うん」
「……」
「……」
だが、彼は警戒心が強いらしく、話題を振っても素っ気なく返され、余計に気まずい空気を作ってしまい失敗に終わる。
そんな時、二人の気まずい空気が外まで醸し出されていたのか一人のチャラ男──それが一也だった──が超酔っ払って絡んできた。
「なんだなんだここだけ葬式会場みたいだな〜あっはは! 」
「わっ! 」
「おいやめろ」
一也は後ろから二人の肩に腕を回し、ニコニコと憎めない笑みを撒き散らす。
戸惑いを隠せない満、明らかに不機嫌な昌。まるで噛み合わない三人組。それなのにいつの間にか三人の間には笑顔が溢れ、馬鹿話ばかりを語っていた。
それから三人皆、学部も一緒という事で何かとつるむようになり、いつしかかけがえの無い大切な友達となっていたのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 24