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カチャカチャカチャカ…
オフィス内に響くタイピング音…
俺はこの会社に勤めて4年目の、斉藤涼介(サイトウ リョウスケ)。
「あちゃーまた間違えた。斉藤くん助けて〜。」
『はい、はい。』
大の大人が泣き真似をして俺を呼ぶのは、上司の吉川実(ヨシカワ ミノル)さん。
見た目はtheエリートサラリーマンって感じでこれでもかってくらいイケメンなのに、実際はパソコンもうまく扱えないダメダメな人。
そこが可愛いんだけどね…。
俺は入社してから吉川さんの下で働かせてもらって、ずっと吉川さんに片思いしている。
『はい、直りましたよ。データもちゃんと残ってます。』
「おお〜さすが斉藤くん、僕は斉藤くんなしでは生きられないよ〜。」
そんな笑顔が可愛すぎる罪な男…。
「そう言えば今日空いてる?」
『いつものとこ行きますか?』
「さっすが、斉藤くん。」
金曜日の夜に吉川さんとはよく飲みに行く。
小洒落た行きつけのbarがある。
………………
「おっつかれ〜」
『おつかれさまっす』
ひとまずビールで乾杯。
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