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お前には関係ない話だから 2
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5年間…考えてみると長いようで短い時間だった。俺が帝を避けてきた5年間は、今日1日で簡単に意味を成さなくなった。
我ながら笑える話だ。
「何もしてないよ。」
俺は5年間、何も変わらず過ごしてきたんだ。ただ帝には会ってないってことにして、それまでと変わらない日々を過ごしてきた。
「こんなに人気作家になったのに?」
帝がニヤッと笑った気がした。
いや、ニヤッと笑った。嫌味のように。
「それでも俺は何もしてない。」
「椋椅先輩は随分とお前のこと推してたな。」
「……そうかもね。」
なぜそこでリオさんが出てくる?確かにリオさんは凄い俺を気にかけてくれて、ずっと担当でいてほしかったけど。
「でも、本当お前はかわんねぇな。5年前も今も。」
「帝だって。相変わらず見た目から偽ってるくせに。」
「俺のはしゃーねーだろ。地毛であんな髪と目の色してちゃろくに働けねーっつーの。」
「…まぁ………それもそうだけど。」
今さらながら、分かっているとは思うが、帝はイケメンなんだ。
茶色の髪はサラサラだし、鼻筋は通ってて肌は白いし、少しつり目だけど、それがまた良くて、身長高いくせに細い。だけど全体のバランスがすげぇいい。ムカつくぐらいにカッコいいんだ、帝は。
ただ、本当は帝は髪の毛染めてるし、カラコンも入れてる。外見は偽りだらけ。
本当は白っぽい銀色の髪をしてて、目の色も薄い青色をしてる。
親の親がクォーターらしくて、16分の1でどっか違う国の血が混ざってるだとか。
もう十何年も今の状態だから、全然銀髪だった時の帝なんて覚えてないけど、だけど俺は昔の方が良かったと個人的に思ってる。
いや、絶対あっちの方が良かった………!
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