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宵④
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その後は何とか美術教師が見ていない隙を狙って美術室を抜け出してきた。
次から面倒な気しか起きないが、彼女の演説を聞いているのも疲れる。
入学して三ヶ月あまり、
教室以外で一番利用しているところと言っても過言ではない保健室へと向かう。
漫画であったら若くて可愛い保健室の先生がいたりするものだが、
残念、現実世界、ということでおばちゃんの先生が眉をひそめて出迎えてくれた。
「月島君、また来たの?」
「暑さにやられました」
「まぁ今ならベッドに空きがあるからいいけど…それと、出席日数平気なの?」
「大丈夫です」
小言を言う先生を横目に、糊の利いた真っ白なシーツに飛び込む。
冷房が効いていて、小さくクラシックが流れていて。
「最高…」
そう呟き、目を閉じた。
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