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自覚②
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耳を劈くような大きい笑い声と、肩を強く揺さぶられたことで目を覚ました。
「月島!お前ほんっとうに馬鹿だな」
―なに?
「かわいそうに…」
―いやだから何が!
この知りえない事態を面白がるのと哀れむクラスメイトに囲まれ、頭の中が混乱する。
俺が寝ている間に何があったんだ…?
「4限のホームルームの文化祭実行委員決め、前々からサボった奴か寝た奴を委員にしようって宮内先生が言ってたじゃんか」
さすがにフォローできない、と沢村はドンマイとでも言いたげに頭をポンと叩いた。
「うっわ…最悪だ…」
『あの一件』以来、ミヤ先生と何となく顔を合わせづらくて避ける日が続いた。
今日も3限の国語の授業からぶっ通しで寝てしまった。
まさしく、仇となったというわけだ。
「で、早速放課後残れってよ、先生」
「まじか…」
「俺らのクラス、他クラスより進行遅いから何かあれば手伝うよ」
「お前ら言ったな!?男に二言は無いからな?!!」
適当に手をひらひら振って返事をする友人達を小突き、泣きたくなる気持ちを抑えて天井を仰いだ。
「憂鬱すぎるだろ…」
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