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「あ、次走るの奏那だぞ」
「ほんとだ!柊ー!頑張れー!」
大きく手を振ったら柊と目が合って、笑われた。
そしてピストルの合図でスタートする。
「おお!奏那速いじゃん」
「固まった」
お題の紙を拾うなり固まった。
そしてこっちを見た。
また俺かな?なんて思ってたら
「海!」
「俺?」
柊は海の手を取り走り出した。
その後ろ姿を見て、少し寂しくなった。
「お題何だったんだろうな」
「うーん…何だろう?」
でも、きっと、俺じゃダメなお題だったんだよね。
だって、俺でもいいなら……
いやいやいや!
なんだこの思考回路は!
急にブンブンと頭を振ったからか、朔弥に驚かれた。
「おかえり」
見事、柊は海と一着でゴールして、海だけ先に戻って来た。
「お題何だったの?」
真っ先に聞くと、海は目を瞬かせた。
そして
「自分より身長の高いクラスメイト」
「ぶはっ!何だよそれ!」
身長か…
「なぁ蒼衣」
「ん?」
「…いや、何でもない」
海の中途半端な態度に不思議に思いながら、柊が戻って来るのを待った。
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