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湊は、はぁ、と溜め息をつき手に持った手紙をぐしゃっと握りそのまま制服のポケットの中へと入れた。
「…帰る」
そう言って靴を履き、俺を置いて湊はスタスタと歩き始める。
「ちょ、おま、待てって」
それを急いで追いかけ隣に並び、歩く。
「いやー、お前は好きな子とか出来ないのかよ」
湊はモテる、が彼女が出来たことはない。
告白されても毎回振っている。
「いや、好きな奴はいる…けど」
「はぁ?誰だよ、お前なら絶対OKされるだろ、告っちゃえよ」
俺は軽いノリで言う。
「そう簡単にいけばいいけどな?」
湊は少し困ったように笑う。やっぱ見れば見るほどイケメンだ。ちょっと腹立つ。
「大丈夫だって!お前ならイケる、全然大丈夫だって」
まあ、実際にこいつの告白を断る女子なんて中々いないだろ。くらいの感覚だった。
「そう…か、大丈夫…かな」
何故こんなにこいつは不安がってんだ?と俺は思いながらも
「大丈夫だって、何そんな不安に思うんだよお前は」
と、湊の背中をバンバン叩きながら言う。
「そう…か」
湊はふっ…と軽く微笑んだ。
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