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走って家に帰った俺は、大声でただいまと叫んでそのまま自室に駆け込んだ。
母さんが何か言っているようだが、とりあえずそれどころじゃない俺は走ったのと湊からの告白とで早まっている心臓を落ちつけようと深呼吸をした。
「…さすがに、驚いた…」
思わずそう呟く。
家も隣でずっと一緒だった湊にまさか、そういう意味での好意を寄せられているとは思わなかった。
なんで俺なんだ?もっと相応しい子がいるだろうに、しかも俺は男だぞ??だけど、あの真剣な眼差しは、明らかに本気だ。
あいつのことをわかってるつもりだったが、分かってなかったみたいだ。
「ずっと前から…か。…って、いつからだよ」
はぁ、と溜め息をつき、制服のままベッドに横になった。
「てか、いくら驚いたからって逃げちゃダメだったよなぁ…」
走り去る直前に俺の名前を呼んだあいつの声が頭から離れない。
「折角、言ってくれたのにな」
幼馴染で親友の湊、内容が何であれ、大切な奴の話から逃げたことを考えると俺の中に罪悪感が広がる。
「あとで、電話しよ…」
走った疲れからか、俺はいつの間にか眠りに落ちた。
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