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「いやぁ、湊くん、あれが君の恋人なんだよ」
似鳥がニヤニヤしながらふざけたトーンで湊に話しかけている。
「やばすぎない?俺、幸せなんだけど」
真顔で顔を抑えながら湊が言っている。
「お前ら…置いてくぞ」
俺は2人のやりとりを横目で見ながらスタスタと2人を置いて歩く。
「あ!ちょっと待てよ〜」
似鳥はまだニヤニヤしているが2人とも早足で俺に追いついついて来た。
「てか、付き合うっつってもお試しだっての」
俺は2人を軽く睨みながら言う。
「はいはい、わかってるわかってる」
軽く微笑みながら湊が答えた。
やっぱりこいつが恋人だって思うと見慣れた顔のはずなのに、胸が高鳴る気がした。
そうこうしているうちに学校に着いた。
靴を履き替え、教室に向かった。
教室に入るやいなや、
「おはよぉ、湊くん」
明るい茶髪を二つに結んだ見慣れない女子生徒が俺たちの席の近くで2人ほど女子を引き連れ、もじもじと挨拶して来た。
「お、おはよ」
挨拶された湊は誰だこいつ、といったような目を向けながら挨拶を返している。
あぁ、この子が昨日の放課後の手紙の子か。
俺たちの教室には何人かすでに生徒がいて、そいつらも皆こっちを興味深そうに見ている。
尚、俺の席の近くには引き連れられている女子がいる為、俺も巻き添えを食らって荷物置けないし、座れない。
「あのぉ…昨日の手紙…読んでくれたぁ?」
女子生徒は媚びるような甘ったるい声で湊に聞く。
俺はそれを気に留めず、俺の席付近にいる女子にどいてくれと言う視線を送る。
目があった女子が、顔を赤くして俺の席のところを開けてくれた。ありがとうの意味を込めて薄く笑みを浮かべると、ますます顔が赤くなった。
もしかしてめっちゃ怒らせた???
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