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週末はすぐにやってきた。
今回のデートは俺の観たかった映画を観に行くことになった。
約束の時間に家を出ると、すでに家の前に湊が立っていた。
「ごめん!待たせた?!」
俺が慌ててそういうと、
「ううん、今出たとこ」
そう言ってニコッと笑う。
俺の胸はまた鼓動を速めた。
湊の服装は白いVネックのシャツ青の長いカーディガンを羽織り、黒いスキニーパンツとシンプルなのだがスタイルの良さが際立ってかっこいい。
「じゃあ、行こっか」
そう言って俺に向かって手を差し出す。
「誰に見られるかわかんねえから、手繋ぐのはなし」
俺がぴしゃりと言うと湊は残念そうに手を引っ込めて歩き出した。
なんでこんな可愛く見えるんだこいつ。身長180以上あんのに。
とぼとぼと俺の前を歩くその背中が可哀想に見えて
「おい、湊、腕貸して」
「え?」
俺に言われるがまま、湊は俺に腕を差し出す。
そして俺は差し出された湊の腕の袖を掴んだ。
「手繋ぐのは他の人に見られるとあれだし、これぐらいで我慢しろよ」
そう言って俺は笑う。
いや、普通に考えて袖掴んでんのもあれなんだけどなw
と思いながらも、俺は袖を掴む。
「はぁ…無理…」
湊は頭を抑えながら呟く。
その声は俺にも聞こえていた。
「はぁ?何が無理なんだよ」
俺は少し喧嘩腰で言う。
そしてなんか不満でもあんのか?って聞こうとしたそのとき、
「ほんっと好き」
俺の顔を見て湊がふわっと笑った。
うわ、心臓落ち着け。
また速まる心臓、あと心なしか顔が熱い。
「ほら、映画の上映時間間に合わなくなるかも知んねーだろ!早く行くぞ!」
上映時間まで全然余裕はあるけど、火照る顔を隠して俺はぐいぐいと湊の腕を引っ張りながら言う。
「はいはい」
湊はそう返事をして俺の横に並んだ。
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