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急に用事があるから帰れって言われた俺は、しょうがないから隣にある自分の家に帰る。
少し寂しい感じがする。
抱きしめられた温もりはまだ身体に残っている。
「…あったかい」
別に暖かさに飢えているわけではないけれど、なんだかすごく、暖かい。
耳元で呟いた湊の声を思い出すと、鼓動が早まる。
胸がキュッとする。
湊の笑顔が、声が、頭から離れない。
「またか…これ」
俺はこの感情の名前を知らない。
湊は俺といるときどんな気持ちなんだろう。
どう思ってるんだろう。
どう感じているんだろう。
俺は湊の想いを勘違いだと思っている。
それを勘違いだと湊に気づかせるために俺は湊と仮の恋人という関係になった。
今までの延長線、みたいなものだけど。
けど、そうなってから湊からされるキスやハグは俺にとって気持ち悪いものではなく、むしろ心地よくて気持ちいい。
いや、まあたしかに男同士で何やってんだって他からは思われるかもしれないけど、湊なら俺は受け入れられる。
それに、今までは特になんとも思っていなかった女子の湊への目線や、ふとしたボディタッチを見るとなんかもやもやする。
今日もそうだった。
俺は湊をどう思ってる?
幼馴染?
親友?
仮の恋人?
恋人の「好き」ってどういうものなんだろう。
俺の湊への想いは………
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