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失恋しました。- 02
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「おはよ〜」
僕の通う学校は、市内唯一の男子校
男にしては、僕は小柄な方だが
小さい頃から習っていた柔道や空手のお陰で
大体の人よりは強い…気がする。
「ちー、おはよ」
「あ、穣くんおはよ」
声をかけてくれたのは、僕の席の真後ろ
190cm以上ありそうな身長の彼は、山下穣(やました みのる)
小学校の頃からの腐れ縁だ。
「穣くん、聞いて」
「ん?」
「僕が2年間片思いしている相手がいるって言ったじゃん?」
「…ん。」
「…振られた。」
「そか、目が赤いのはそのせいか」
友人の優しさに触れ、僕の心は
少し暖かくなった。
「あ、
side 穣
ついさっき、振られたと話してくれた千紘
自分のことを地味で何の取り柄もないと思っている彼だが
ファンは昔から多い
色白の肌にくりっとした目
ふわっとした、色素の薄い髪の毛
そして、なぜか眼鏡
そんな見た目からは想像もつかない強さと優しさ
今も、同級生をときめかせている
「おはよ、木下。それ持つよ。」
重そうな荷物を持って教室に入ってきた子に
ナチュラルに近づき、ふわっと笑顔でその一言。
木下、顔真っ赤
そんな天然たらしの友人を
俺は誇らしく思う。
穣 end.
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