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何コールめだったかこの電話で起こされたのだろう
眠そうな声が通話越しに聞こえてきた。
「んぅ…?どうしたんですか…こんな早くに。」
「っ…。」
「先輩?…はぁ、何もないなら切りますよ?
前も言いましたけどいちいち連絡…
「なぁ…、」
「…佑さん、じゃないですよね。あなた誰ですか?」
「佑の知り合いだよ。俺達会って少し話さねぇ?」
電話が終わったところで部屋に佑が入ってきた。
不思議そうにこちらを見つめる佑に微笑みながら
インスタントコーヒーを淹れて渡す。
何処かに朝食を食べに行こうかと話ながら
何でも無いように切り出す。
「佑、お前は今幸せか?」
「…俺…今でも奎が好きで、好きだから…
何されても許せるって…大丈夫だって、そう思ってた…。
なのに、なのに…今はもう辛い…好きだから…辛いっ。」
「そっか…んじゃ、少し距離を置いてみたらどうだ?
昔みたいに遠くから眺めてるだけに戻ってみるのは?」
「うん…。そう、…したい。」
佑の言葉を聞いた後その場の雰囲気を断ち切るように
少し巫山戯合ってから朝食を取るために家を出た。
2人で何もなかったようにカフェで遅めの朝食を摂る。
佑が嫌いな海鮮を俺が食べ
俺が嫌いな辛いものを佑が食べる。
それが俺達の当たり前だったから…
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