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狼
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根元まで一気に挿れたかと思えば、硬い先端で何度も何度も俺の奥底を突き上げてくる。
俺は堪らずキオンの肩を押しやった。
「や、っぁあ!ゆっくり、ゆっくりって、あんぅ!そう言った、のに……っ」
「締めんのが悪いだろうが……!クソが、可愛いんだよ……ッ」
キオンは半開きになった俺の唇に噛みつかん勢いで吸い付いてきた。
「んん……ッは、あ……ン!」
ぬるっとした舌が口内に捻じ込まれ、俺の舌を見つけるなり絡みついてくる。
キオンはキスをしながらも容赦なく俺の中を犯した。
あまりの激しさから、俺のとキオンのとが混ざり合った唾液が口端から零れ落ちていく。俺は唾液でベタベタになる口元が、なぜか気持ち悪いと思わなかった。
それよりも、この気持ち良さに困惑していた。
初めてシたときよりも、ずっとずっと、気持ちいい。
この少し乱暴なキスも、中を好き勝手掻き回されているこの刺激も、気持ち良くて堪らないのだ。
「レイ……ッ」
キオンが零れた唾液に気付き、口を離すなりそれを舐め取る。
「ヨダレ零すくらい気持ちいいのか?そうだろうな、レイの中ぐずぐずで……ッああ、クソ……!早く種付けしてやりてえ、なッ」
俺はそれを聞いてハッとした。
「っやだ、やだぁ……!んっんっ!なか、なかは、ダメ……っ」
「ああっ?なんでだ?お前、中出しされたときあんなに気持ち良さそうな顔してただろうが……っ」
だから嫌なのだ。
これ以上気持ち良くなるのが怖い。
それに、中に精液出されて喜ぶなんてまるで女じゃないか。
キオンは舌舐めずりをした。
「もしかして、っぐ……中出しされたら、孕むなんて思ってんじゃないだろうなあ?ああ?」
「ッは、孕むなんて」
思いがけぬ発言に目を見開く。
そんな、男同士で孕むなんて有り得ない。
だがキオンは楽しそうに目を細めた。
「俺は人間じゃねえからな、人狼の濃い精液を中に出されたら、いくら男でも……っなーんて、考えてるのか?」
「は、っあぁ……んあ!あっあっ……、そ、そんなこと考えてなんか、」
それを聞いて、キオンがニヤーッと笑った。
「なら、中に出していいよな」
……しまった。
キオンの腰が強く押し付けられた瞬間、ビュッと熱いものが中に注ぎ込まれる。それがキオンの精液だとすぐに分かった。
勢い良く飛び出た精液が肉壁を刺激し、その衝撃に目の前がチカチカして、気付けば俺も射精していた。
反り勃った俺の性器から飛び立った白濁はキオンの腹にかかり、キオンはそれを指で掬うと、あろうことか俺の精液を舐めた。
「……やっぱり、レイは中出しされるの好きだろ。初めて中でイったときも、こうやって中出しされたときだったもんなぁ」
こいつ、一回ぶん殴りたい……。
頭ではそう思っても疲労がどっと押し寄せてきて、殴るどころか反論することすらも億劫だ。なにせ硬い床の上だったから、余計身体が痛くて怠い。
俺が動けないでいることをいいことに、キオンは頰やら額やらにちゅっちゅっと何回もキスをしてくる。
くすぐったくて俺が顔を顰めると、キオンはふっと微笑んだ。
「なんでお前は、こんなに可愛いんだろうな」
「あ……?」
なにバカなこと言ってんだ。
キオンは俺の両足首を強く掴んだかと思えば、腰を強く押し付けてくる。達したばかりの中で動かされたせいで過敏に反応してしまい、小さく息を飲む。
「もう一回」と、キオンが囁く。
俺は最後の力を振り絞り、キオンの横顔に握った拳を向けたのだが、その拳は虚しく空を切った。キオンが突然顔を上げたからだ。
空振りが恥ずかしくて、慌てて手を引っ込める。
だが、キオン自体は俺が殴ろうとしていたことにも気付いていないようで、様子を伺うようにゆっくりと周囲を見渡している。
「……どうした?」
流石に何事かと首を傾ける。
こちらに視線を戻したキオンの表情は、どこか険しいものだった。
「残念だったなレイ。時間切れだ」
「は?」
「抜くぞ」
「え、っ、あ……ン!」
そう言って俺の足首から手を離したかと思えば、挿入されていた性器がずるりと抜かれる。
あんな大きいのを咥え込んでいたのに突然抜かれたもんだから、嫌でも後孔はパクパクと開閉し、中出しされた精液が漏れ出てくるのが気持ち悪かった。
だがそれを拭く暇も与えられず、キオンは俺の身体を横抱きにすれば、どこかへ向かって歩き出した。
さっきまでもう一回と強請っていたくせにガラリと態度を変えたキオンに、全く頭がついていかない。
俺はパニックになって声を荒げた。
「キ、キオン?どこ行くんだっ?」
「ちょっと隠れてろ。来た」
誰が……と言いかけて、口を噤む。
まさかここの家主が戻ってきたんじゃ……っ?
「な、なら、裏口から外に出た方が」
「いいや、隠れてろ。すぐ終わる」
「はあ!?」
俺は部屋の隅に置かれていたクローゼットの中に押し込まれ、扉を閉められて視界が真っ暗になる。かと思えば、再び開いて俺の服が放り込まれた。
俺は扉が閉まる前に、必死にキオンの腕を掴んだ。
「お、おい、なに考えて、」
「ヴァネッサのことが知りたいんだろ?」
キオンは俺の顔に顔を寄せて、小さく笑った。
「ここにいれば、分かる」
「それって、どういう意味……?」
キオンは俺の質問に答える代わりに、俺の鼻の頭にキスをした。
そして、唖然としている俺の手を離させて、キオンはクローゼットの扉を閉めた。
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