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アルコール
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「キオン……」
レイの指が俺の指に絡みついてきてハッとした。
見れば「早く触って」と言わんばかりに、レイが熱い視線を俺に向けていた。よほど我慢出来なくなってきているらしい。
「……ん、そんな可愛い顔するなよ」
俺は慌てて笑みを繕うと、レイの唇に啄むようなキスをしながら、レイのズボンのベルトを外しにかかる。
すぐに外れるかと思っていたが、思いがけずレイの方からもちゅっちゅと音を立ててキスをしてきたのに気を取られ、手が言うことを聞いてくれない。
それで余計焦らされたのか、レイが眉間に皺を寄せながら俺の唇を吸ってくる。
堪らず俺は顔を逸らしてキスを強制的に終了させた。
「っ、レイ……!ちょっと待て」
「どうして……?俺、もう、苦しくて……、あたま、どうにかなっちゃいそう……っ」
確かにレイには余裕がない。今度は俺の首筋に鼻先をグリグリと押し付けながら身体をピクピクと震わせている。
その様子を見て、静かに唾液を飲み込む。
身体全てを使って俺はことを欲しがっているのではないかと思ってしまった。
「ああ、分かった、分かったから……レイはおとなしくお座りしてろ。な?」
なるったけの優しい声と言葉遣いでレイのことをたしなめながらベルトを外してやると、勃った性器のせいで張り詰めていた前の窮屈さが緩和されたのか、レイの表情が少しだけ和らいだ。
それでもまだ下着の中に押し込められているせいでキツそうだ。
俺は掌でレイの下腹部を撫でたあとにそのまま下へ滑らせ、レイの下着の中に手を突っ込む。途端にレイがぶるっと身体を震わせた。
「んっ……つ、めた、い……キオンの手」
「ああ、悪い……でも、まあ、レイのちんぽ触ってるうちに熱くなっからちょっとの辛抱だ」
人狼が人と比べるのはおかしいかもしれないが、俺は人より体温が低めだ。大体手は冷たい。
だから余計にレイの体温が心地よくて堪らない。色白で柔らかいし……それにレイのアレは掌にすっぽり収まっちまう。それもまた堪らない気持ちになる。
「相変わらずちっせえな、レイの。だから20歳でもまだ童貞なのか?ん?」
「っバ、バカ……なんでそんなこと、んぁっ!あっ、いうのっ?」
レイが悲しげな表情を浮かべたのも束の間、先端をグリグリと刺激されて表情が歪む。
……ああ、そんな顔されたらもっと意地悪したくなるじゃねえか。
「あん?ほんとのこと言っただけじゃねえか……あ、でも童貞だけど処女じゃねえもんな。……なんかエロいなそれ。ケツは初めてじゃねえってよ」
俺しか知らないレイ。
こうやって触られるのも初めだし、フェラされるのも初めて。キスも、キスマークも、全部俺が初めて。
酔っ払うと少しエロくなるレイを見たのも、俺が初めて……なのか?
「レイは酒飲むといつもこうなのか?」
やめておけばいいのに、つい聞いてしまった。もしかしたら酒のせいで次の日覚えてなくて……っていう可能性を感じてしまったからだ。
「あ、っん……あ、なに……?」
俺の手に気を取られていたようで、レイはぽかんと口を半開きにしながら首を傾けた。
「だから、レイは酒飲むとこんな感じになっちまうのかって聞いてんだ」
「こんな感じ……?」
「こうやって甘えてきたり」
「甘えてきたり……」
「お、おねだりしたりとか」
「おねだり……」
俺の言葉を繰り返すだけでちっとも話にならない。
呆れてため息をつくと、その息がレイの耳にかかったようで「ひゃっ」と短く悲鳴をあげた。
クソ……少しイラッとしてたのにこの声を聞いたら気が抜けた。
まあ、いいか……俺以外にも酔っ払ったレイに甘えられた男がいたなんて知ったら、多分「ふーん、へえーなるほどぉ」で済ますことは出来ねえだろうし。
気を取り直して、レイの自身を扱いてやる。
俺は人より耳がいいから小さな水音だって聞き逃さなかった。レイのそれはぐずぐずに濡れて、今にも達してしまうんじゃないかと思うくらい、レイは身体をぶるぶるとさせている。
「キ、キオ……っ、そこ、」
レイが緩々首を振りながら俺の腕を摘む。
俺にはレイがこのあとに言うであろう言葉がすぐに分かった。レイは気持ちいいって思ってるくせに「もうやだ」「気持ち良くなんてない」なんて真逆のことを言うのだ。
レイに気付かれないよう、僅かに口角をつり上げる。
もし今そう言ったら本当にやめてしまおう。「嫌ならやめる」つって手を離したら、レイはなんて言うんだろうな。
レイが半開きになった口をぱくぱくとさせる。そして俺の方を振り向いたあと、ふにゃりとした笑みをうかべた。
「すごく、きもちい……キオンの手」
ハンッッ
俺の頭が爆発した。
否、そのくらいの衝撃だった。
「さきっぽ、もっとぐりぐりって……おねがい」
「……………はっ?」
「っ、だからあ!さきっぽ、もっと触って……っ」
ハッとして言われるがまま親指で性器の先端を刺激してやる。すると途端にレイが色っぽい声を漏らしながら、熱い吐息を吐き出す。
俺は首を傾けながら、恐る恐る尋ねた。
「レイ、気持ちいいか?」
「ん……っは、ぁン!きもひ、いい……すごくよくて出ちゃいそう……」
語尾にハートマークが付いているのではないかというくらい、とろけた声だった。
「そ、そうか……だけどこのままじゃズボン汚れちまうから」
なんてそれらしい理由をつけて手を離そうとすると、慌ててレイが首を振る。
「やだ、やめないで……!おねがい、俺、はやくイきたいからぁ……」
そしてあろうことか、自分で腰を揺すって俺の手に性器を擦り付けてくる。
俺は驚いてしまった。
酔っ払っているレイを焦らしたらどんな反応を見せるのか試すだけだったはずなのに。
「……はしたないぞ、レイ」
少し強めた口調で言うと、レイが途端に態度を一変させる。
「っ……だって、キオンがやめようとするから……」
「ズボン汚れるの嫌だろ?」
レイは目を伏せた。少しの間のあと、小声でごにょごにょとなにか言ったが、俺はわざと聞こえないフリをした。
「なんだって?もっとはっきり言え」
しかし、レイはもじもじとしながら顔を真っ赤にして言おうとしない。さっきまであれだけ大胆なことを恥ずかしがることなく言ったくせに、変なところは恥ずかしがる。
「ほんとにやめちまうぞ」
その瞬間、レイの表情が強張った。
レイが下唇を噛んだかと思えば、恐る恐る口を開く。
お、言うか?
俺には聞こえていないと思っているであろう、小声で言った「キオンの手の中でイきたいのに」発言をもう一度聞けるのではないかとワクワクしながら、顔は極めて真面目にしようと努めた。
しかしレイはなかなか言おうとしない。
焦れた俺はレイの肩を掴み、その顔を覗き込んだ。
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