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「まずその身体をどうにかしよう。こうなったからには触るけど……嫌なことは嫌って教えて。せっかくデビューの日だったのに、災難続きで嫌になったでしょ?」
「……椎名さんに会えたから、それだけでいいです」
それだけが唯一の救いだ。
旭がそう言うと、椎名に肩を持たれて身体を離される。涙目に椎名を見上げれば、椎名が息を詰めたのがわかった。
そこから、椎名の目つきが変わったような気がする。優しく見守るような瞳から、大人の色気を纏った男の瞳へ。かっこよくて、下腹部が余計に重くなる。罪だな、と旭は椎名を見つめ続けて。
「それ、本気で言ってる?」
「本気、です……」
椎名の特別が欲しい。
椎名の手が旭の後頭部を支え、顎にも添えられる。これが椎名なりの確認だったのだと思う。旭は素直に瞳を閉じて、あとから重なってくる唇を受け入れた。
優しい口づけに、ジンと痺れる感覚。凄く気持ち良い。すぐに離れてしまったのが名残惜しいと思うほどだった。
「今度、仕切り直ししよう。今日はこんなことになっちゃったけど、今度はちゃんと楽しませるから」
椎名はそう言って旭を抱えると、浴室まで移動をした。
衣服を脱ぎ捨てて浴室に入ってしまうと、そこから大人の世界で旭の脳内はすでにくらくらしていた。椎名は服を預けると言っていたが、そんな暇もないくらいに早急に求め合う感じが、ドラマを見ているようでドキドキした。
しかし、初心者の旭は自分のより大きい椎名のものに驚き、濃厚なキスに驚き……。
「触れないでいようと思ったけど……思わず言っちゃうくらいに初めてなのわかりやすすぎ」
「う……」
言わずもがな、セックスの経験なしということは即座に椎名へバレてしまった。
「まあ、そこも旭くんの可愛いところだけどね」
椎名はそう話しながらシャワーのコックを回す。冷たい水から温かいお湯に変わると、おいでと手招きされて身体を洗い流してくれた。椎名もささっとシャワーを浴びると、コックをカランのほうへ回して、浴槽にお湯を溜め始める。
その様子を見ていれば、「旭くんはこっちね」と抱き締められ、あっという間に唇を奪われて。エッチなほうのキスだ。椎名の舌が旭の唇を割ってきて、熱い粘膜に目蓋をギュッと閉じる。
濃厚なキスは、逃げる舌を丁寧に絡みとり、愛撫されるほどにちゅくちゅくと卑猥な水音が浴室に響いた。カランからの音がなければ、どれだけ響いていたことか。恥ずかしさと、気持ち良さと。身体がジンジンと火照って、旭は椎名の腕の中でもぞもぞと身を捩る。
「目、開けてごらん」
すると、唇が離れて声をかけられたので、素直に閉じた目蓋を開ける。あまり眩しくないなと思えば、椎名の顔がすぐ近くにあり、これほどにもないくらいに心臓が大きく跳ねた。
くっきり二重だとか、眉毛太くてかっこいいとか、恥ずかしいけど見てしまう。それに、吐息が触れるのが色っぽくて、顔から湯気が出てるのではと疑いそうなくらいに顔が熱い。
「そのままね」
「ん……あ、ふ……」
視覚の加わったキスは、不思議といやらしい声が漏れていた。椎名を見ていると、とろとろに蕩けそうな気分になる。実際に旭の瞳はトロンとしていて口づけに夢中だった。
そうやって旭の思考を奪う中、椎名の手は旭の背を擦り、するすると下のほうへ降りていく。辿り着いたのは旭のペニスで、やんわり握られる。すでに膨れ上がったペニスは溢れる先走りで濡れていて、今にも射精しそうな勢いだった。案の定、しゅるっと軽く扱かれると……。
「んんーっ」
びくん、びくん、と旭の身体が跳ねた。それだけでイってしまい、旭が慌てて下を見ると、椎名の手は白濁で汚れていた。そして、媚薬のせいで萎えていない旭のモノ。
「いっぱい出たね。ちょうどいいや。ぬるぬるすると、気持ちいでしょ」
「あ、あっ……や、」
そのまま精液を纏った手がペニスを扱いて、滑りを増すとともに、とぷっと残った白濁が零れていく。
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