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「一回抱いただけで……って言ってたから」
でも、また会ってくれるなら嬉しい。そう続けようとしていたのだが。
「一回抱いた……? あ! あれは本当に例外だから……旭くんは全然違うからね! 話したら長くなるんだけど……不安ならあとで話そうか?」
旭は目を丸くする。
どうして椎名が必死になっているのだろう。必死なのは自分だけだったはずなのに。
少し考えてみるものの、必死な椎名の姿が前に出てきてしまって考えるのも馬鹿馬鹿しくなり、思わず吹き出してしまった。
「ふは。椎名さんが慌ててるの、ちょっと可愛い」
「……からかってる?」
「そんな、からかってないです。でも、ずっと俺のほうが余裕ない感じだったから、少し嬉しくて」
くすくすと笑っていると、椎名の手が浴槽に乗せていたほうの脚の膝裏に回って持ち上げられる。体勢を崩しそうになり、椎名の首に手を回せば、孔に熱い体温があてがわれる感触がした。
期待に、孔がひくつく。あんな大きなものが入ってくる。椎名と繋がる。そう感じると、旭の身体もぶるりと震えて。
早く一つになって溶け合いたい。
「ねえ、旭くん。俺さ、苗字を教えてたんだけど、やっぱ名前で呼んで欲しい。京介って呼んでよ」
「京介……さん」
「ほんと、たまらない」
腰が進み、縁が椎名の大きさに広がっていく。指を抜かれた時、喪失感を大きく感じたが、それの比ではない。動画で見た時はすんなり入っていて、そういうものなのかと驚いたのに。見るのと実際に体験するのと、まったく違う。
旭は圧倒的な圧迫感に涙をこぼすと、椎名が頬にキスを落としてきた。
「京介さん……」
助けを求めるように椎名の名を呼び、存在を確認した。
「大丈夫。ゆっくり息を吐いて」
息を吐いて旭の力が抜ければ、ぐっと椎名のペニスが奥に進む。それを数回繰り返して、ようやくすべてを受け入れることが出来た。
くたりと椎名に身体を預けて瞳を閉じると、違う脈が聞こえてきて不思議だった。これが繋がることかと認識できて、旭は幸せな気分になる。嬉しさで知らず知らずのうちに、きゅんと中にあるペニスを締めつけて。その時、椎名が吐息を漏らしているのが聞こえ、ハッと椎名を見る。
「どう? 大丈夫そう?」
言葉と裏腹に椎名も眉を寄せてキツそうだった。旭がこくっと大きく頷くと、「良かった」と口づけをくれる。
「じゃあ、動くよ。もう片方の脚も上げるから、しっかり掴まってて」
「脚……? あっ!」
挿入が無事に終わり、油断をしていると、ふわりと身体が宙に浮いた。それよりも、そのせいで結合が深まり、最奥を突き破られるようで旭の身体は痙攣する。
「ぁ……っ、んう……っ」
正直、指で前立腺を責められた時よりも強い刺激だった。指の届かなかった触れられたことのない未開拓地を思いっきり擦られて。それに耐えようと、さらに落ちるのも怖いから椎名の身体に巻きつくように掴まった。すると、椎名が角のほうへ移動して旭を壁にもたれかけさせる。
「し、椎名さん……」
「んー? 大丈夫、落とさないよ。あと、名前……ねっ」
「ひ、んっ……や、や、怖い……」
ずん、と一突き。気持ち良い、そんなもんじゃない。堕ちると思った。堕ちて、もう戻れなくなる、と。
「おしゃべりはおしまい。こっちに集中して」
「だ、だめ……椎名さ……っ!」
旭のお願いも虚しく、快楽の中へ消えていった。
あんなに優しかった椎名はどこへ? 椎名が送ってくる腰は激しくて、旭はひんひんと啜り泣いていた。
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