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とろける、 2
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それよりも覚えていた椎名に驚きだった。あの時は余裕のない感じだったし、さらっと流れるように言っていた印象なので覚えていないのかと思っていた。でも、覚えていたのなら……と身体が熱くなる。
知らぬ間に熱を持った瞳で椎名を見ると、またなにか思いついたような笑み。
「次はどうしてあげようか?」
「もういいです……! 京介さんと会うと、そのこと意識しちゃって駄目になるんで……」
「今日も意識してた?」
旭は椎名から視線を外して少し考えたあと、椎名の胸に顔を埋めた。それから、こくんとわかるように大きく頷く。
ぽんぽんと頭と背中に椎名の手が添えられる。心地良さに甘えそうになった時、支えられるような感じがすると、ぐるっと視界が回った。背中にはベッドという支えがあり、椎名の先には天井が見えて。
「俺もしてたよ。恥ずかしい話、この日が待ち遠しかったし、旭に触れたくて仕方がなかった」
“旭”と呼び捨てだ。なかなか聞かないせいか、毎回慣れず終いになっていて気持ちが落ち着かない。けれど、椎名は呼び方でスイッチが切り替わるのかな。なんて無防備に思っていれば、椎名にあっさりと唇を奪われる。その口づけは、すぐに濃厚なものになった。
口を割って入ってきた舌は、思っていたよりも熱かった。丁寧に愛撫されては絡まる唾液がくちゅっと響いて、熱も旭へと伝染していく。熱に冒されながら舌を絡めると気持ち良くて、旭も思い切って椎名へと舌を伸ばした。すると、ちゅるっと吸われて身体が揺れる。
「ん、あ……京介さ……、んっ……」
離れた束の間に椎名の名前を呼び、また塞がれて。すべて奪われてしまいそう。
じん、と奥に灯った灯火。身体全体が甘い痺れを起こして、椎名の服を握ればその痺れに手が震えた。なんか身体が変な感じ。
(キスだけでイきそう……)
なんとなく旭はそう感じて薄目にそっと目蓋を開けば、たまたま椎名の瞳と合い、じゅわっと下半身が濡れたような気がした。その感覚に旭の目尻は赤くなり、咄嗟に太腿を寄せる。
それに椎名が気づき、やっとのことで口づけから解放された。
「服、脱ぐ?」
椎名の言葉に、旭はこくこくと何度も頷く。
そして、服を脱がせ合う時も甘い痺れは続いていて、変な感じから抜け出せないでいた。とろとろになるまで……というのを意識しすぎているのだろうか。
上も脱ぎ、下も脱がせられて下着姿になると思っていた通り下着にはシミが出来ていた。キスだけで。でも気持ち良いし。自分で自分の言い訳をしていると、椎名は旭の下着を脱がせずに手を中へ侵入させた。
「あっ……!」
「下着の中、凄いね。キスしながら、こんなに濡らしてたんだ?」
やらしいね、と椎名が耳元に唇を寄せる。
椎名に言われると恥ずかしさが余計に増す。しかも、下着の中で性器を揉んでくるものだから、耳を澄ませば水音が聞こえてくるようで旭の羞恥をさらに煽った。
「ぁ、あ……だめ、出ちゃう……」
「脱ぎたい?」
「脱ぎたい……脱がせて……!」
止まらない手の動きに限界を感じ、椎名の問いかけに旭は必死に懇願した。
そうすると、手早く下着を剥がされてペニスを強く扱かれて。旭は大きく出てしまう声を手で塞ぎ、身体を小刻みに震わせながら、あっけなく達してしまった。
勢いのあった射精は旭の胸にまで及んでいた。それを椎名はティッシュで拭ってくれる。そして、拭ったあとは、椎名も残ったボトムと下着を脱ぎ捨てて旭に覆いかぶさってきた。
はくはくと酸素を求めていた旭は、椎名のモノに目が止まった。ちゃんと反応しているその場所。無意識にじっと見つめてしまい、椎名が苦笑する。
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