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【番外編】金と黒 3
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祐馬との行為を終え、健人が明の腰を掴んでくる。ついさっき祐馬の熱を腹の中に感じて明も達したばかりなので、絶頂の余韻で身体がざわついた。
再度の挿入でぐちゃりと鳴る結合部。明も明で、それなりにセックスの経験をしてきたわけだが、他人の精液が入っている中に挿入する精神はいまだにわからない。
ほんと趣味が悪い。
そう思いながら、中に入ってくる快楽を耐えた。久しぶりに感じる健人。明はそういうつもりはないのに、身体は素直に喜んでいた。健人のペニスをきゅうきゅうと締めつけて。意識するまいと緩めようとしたが、上手く出来なかった。求めているみたいで、恥ずかしい。
「あ、ちょ……待って、健人……激しすぎ」
挿入を経て始まったピストンは激しいものだった。肌が痛いほどぶつかる。それに絶頂したばかりの明にとっては刺激が強すぎた。
「仕事が忙しくてイライラしてるから、腰止まんねーんだよ……しかも明の中、さっき祐馬が出したやつでぐちょぐちょだし」
「サイテー……女の子と合わないのもわかるわ。もう少し優しく出来ないかな、この馬鹿は」
これをもしかわい子ちゃんにしていたとしたら、さすがに同情する。あとでフォローでも入れておこうか。自分に体力が残っていればの話だけど。
明が健人の言動や行動に呆れていると、後ろから健人が覆いかぶさってきた。ぎゅっと腕も回されて、突然のことに明の心臓が跳ねる。
「でも、明は嫌わないで、いつもついてきてくれるだろ?」
「……まあ、そうね。そもそも、女じゃないけど」
どう反応すればいいかわからなくなった明は健人へ手を伸ばし、ぽんぽんと頭を撫でておいた。いきなりこういうのはやめて欲しい。セックスで気持ちが高ぶってるのに。
健人に言われなくても、嫌われたくないと思っているのは明のほうだし、健人は嫌いになろうと思ってもなれない。きっと健人は、明が自分のことをどう思ってるかなんて、考えたことがないのだろう。所詮、ただの幼馴染みで腐れ縁。健人にとってその程度だ。
「ねえ、抱きついてないで早く動いてよ」
「んだよ、それ。優しくするどうこうじゃなかったのかよ」
「別に俺にしなくてもいいから」
期待しない。この気持ちに気づかれたら終わり。早く頭が真っ白になるくらいに酷くされて、消し去って欲しかった。
可愛くねえな。耳元でそんな言葉が聞こえ、健人が離れていく。抱き締められた腕も、ぬくもりも。名残惜しいというより、怖かった。いつか本当にそうなってしまうのではないかと、自分のほうから突き放したのに。
(馬鹿みたい……)
明は感情を押し殺すようにソファーへ顔を埋めた。すると、腰を高く上げられて、再び激しい抽挿が始まる。
「んっ、ぁ……健人、そんな奥突いたら……キツいっ」
責め立ててくる健人に明はソファーに爪を立てる。
激しくても中が収縮して気持ち良いところにあたるのと、酷くされることに興奮してクラクラした。勝手に腰がくねって、卑猥な音が増して。感じることすべてが下半身に伝わり、明のペニスから溢れる蜜はソファーを汚した。
ただ声だけは我慢しようとバレないように手で押さえていると、健人からふっと笑い声が聞こえてきた。
「明ー、祐馬から聞いてるぜ? とうとうメスイキ出来るようになったんだろ?」
「ぁ、っ……ん、祐馬……余計なことを……」
じわっと身体が熱くなる。
しかし、明がドライオーガズムを経験したのは結構前のことだ。出来るというより、極めたのほうが正しい。祐馬とするとなると明が必ず受け身となるし、ここ最近はそういうプレイが続いていたから、ついつい口が滑ったのだろう。
明はすでにどこかで遊んでいる祐馬を恨んだ。これでも一応プライドはあるほうだ。しかも、よりによって健人の耳に入るなんて。
「いつの間にエロい身体になったんだよ、なあ?」
「健人……んんっ!」
なんて考えていたが、実際、明にそんな暇はなかった。
ふいに快感が駆け巡って身体を揺らすと、押し出されるように白濁が飛んだ。それでも、健人は明のドライオーガズムを求めて腰を動かし続けるものだから、余韻に浸ることも出来ない。
内股が痙攣し始めてから、明は簡単に追い詰められた。声ももう我慢が出来なくて。
「あ……ああ、健人、健人……!」
猫のように背中を反らしながら、頂点を極めた。
ひく、ひく、と勝手に揺れる身体。ほのかな至福に満たされながら息を整えていると、健人がくすくすと笑いながら耳打ちをする。その内容に明の口角も上がった。
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