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「おーい」
昨日はひどかった。
やめろ、やめろと何度叫んだだろうか。
それでもおれのモノを握られ、気持ちのいいところを何度も刺激されてしまえば気持ちよくなってしまう。
先端を刺激され、力強い手で何度も上下に動かされて結局岡村の思い通りになってしまった。
もちろんそれは岡村のスマホの中に保存されている。わざわざ見せようとしてきた。
「おーい!新名!」
オレの名前を呼ばれて井上のほうを見る。
井上裕理はおれの中学時代からの友人だ。家も割と近いのでよく遊ぶことが多い。
大きめの眼鏡をしているのが井上の大きな特徴だ。
「悪い、ボーっとしてた」
「大丈夫?なんか声もちょっと枯れてるし、風邪ひいた?夏休み終わって少し寒くなってるから気をつけなよ?」
「そうだな」
まさか岡村の彼女とデートしてそれがばれて脅されてるなんて、言えっこない。
自業自得な面もある。関わらなければ岡村に執着されることもなかったわけで。
佐々木のやつに今更文句を言っても八つ当たりにしかならないのは分かっているのでどうしようもないし。
「しかし眠いな」
「昼ごはんのあとって眠くなるよね」
実際教室では寝てるやつもちらほらいる。
窓際の一番後ろにいるとそれがよく分かる。
「そうだ。今日さ一緒にゲームしない?チームプレイのやつ」
「……あー。悪い。今日は無理。明日じゃダメか?」
「明日塾なんだよね。でも珍しいね、新名が用事あるの」
確かに部活もしていない、塾にも行っていないオレは比較的自由な時間がある。
だから井上と遊ぶとき、井上の用事を聞いて可能なら遊ぶ、という流れが主だ。
「まあそんなときもあるだろ」
「そうだね。ま、いつでもできるしね」
楽しそうに笑う井上を見て罪悪感がよぎる。
その用事が岡村の呼び出されたなんて言えなかった。
岡村のこと、仮に友人関係だと誤魔化しても怪しく思われるのは目に見えている。
それくらい、「岡村晴彦」は学内で浮いている存在なのだ。
だから誤魔化すとしたら全部、誤魔化すしかない。
幸い、井上は用事は何か、聞いてこなかった。
ただこれが何度も通用するとは思えない。何か考えないといけない。
それ以前に岡村と関係があること自体をどうにかしようといけないのだけれど――――――
オレは昨日のことが忘れられなかった。
セックスしたわけじゃない。ただおれの竿を握られて射精しただけなのに。
おれは今までになく興奮し、感じてしまったのだ。
それが恐ろしくもあり、不思議でもあった。
どうなっているんだ。
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