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「ん?珍しい奴から連絡来てる」
翌日スマホを見ると中学時代の同級生から連絡が来ていた。
半年前に会ってっきりだ。連絡はたまにしていたけれど頻度はかなり少なかった。
そんな奴から連絡が来る、しかもその内容が一緒に遊ぼう、となれば動揺もするものだ。
明日の14時から……。部活も塾もない、特に遊ぶ予定もないオレはOKとだけ伝えた。
本当は嘘をつこうかと迷ったけれど、罪悪感からそれをすることはできなかった。
そのすぐあと。
いきなり扉を叩く音がする。驚きすぎてスマホを少し吹き飛ばした。
ベッドに落ちたから大きな影響はないはずだ。
そんなことをするやつは一人しかいない。
「翔だろ?入っていいぞ」
その声と同時に入ってきた。
かと思えば泣きついてきた。
高校生になっても変わらないとは思っているが変わらなすぎな気もする。
もう少し泣かないようにはなって欲しい。
「どうしたんだよ、朝っぱらから」
「お願いがあって……!」
急にスマホを見せてきた。その画面を見てみると、SNSのようだ。
一言つぶやいたり、写真を載せたりする。それが全世界に届くのだ。
……オレは使わないから詳しくは知らないけれど。
話を聞いてみると、どうやらSNSで気の合う人が近くに住んでいることが分かって、会うことになったらしい。
ただ、知らない人に会うのは緊張するからオレも来てくれ、とのこと。
「いや、オレ完全に部外者だろ!邪魔にも程があるだろ!」
「で、でももう兄も連れていくって書いちゃった……」
「お前まず先にオレに言えよ!」
そこに関してはきつく叱っておいた。
「で、いつなんだよ。あと場所は」
「明日の10時に会う約束してる……」
14時から友達と会う約束をしている。
場所を聞いてみるとオレの学校近くのレンタル屋のようだ。
どうやら弟とSNSの人は映画好きで気が合って会うことになったらしい。
友達と会う場所は近くの広いショッピングモール。
「オレもう2時から友達と会う約束してるし。こういうことも普通にあるから本当に先に言えよ」
「うん。今後気を付ける」
「よし。まあ、会って大丈夫そうならすぐさよならでいいなら行ってもいい」
予想外に明日忙しいスケジュールができ、戸惑っている。
いつも暇だ―って言いながらゲームしてるやつだし。
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