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番外編1‐2
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高校生になる前にまず髪を切った。
周りからは何も言われなかったがなぜか色んな人が俺を見ていた気がする。
高校生になって隣の人に話しかけてみた。
するとなぜか避けられ、周りから変人と呼ばれるようになっていた。
それでもシカトされはしないのでほおっておいた。
入学してから1週間後に同じクラスの佐々木さんに告白されて付き合うことになった。
それからあのとき助けてくれた人のこともすぐに分かった。
顔を覚えていたのは大きい。
名前は新名瞬というようだ。
綺麗な茶色の目をしている人はそうはいない。制服は皆と同じように一番上のシャツのボタンを外し、きっちりとネクタイを結んでいる。
髪は寝ぐせこそついていないが整っているとも言えなくて無頓着な印象をあたえた。
たまにすれ違うだけで少しうれしくなった。
あのとき以来出会うことはなかったから俺のことは忘れているだろう。
話しかけようとは思わなかった。
だけどあまり良くない噂も聞いた。
「ビッチで有名な先輩とヤリまくってる」
「浮気で修羅場になったこともある」
とかなんとか。
エッチ自体は別にいいけど浮気するように見えなかったから意外だし、あまり信じたくなかった。
だけど現実は甘くはない。
付き合って1か月後に佐々木さんからこの人とデートした!と泣きながら言われ見せられたのが新名先輩との写真だった。
生々しい写真まである。今考えたらそこまで見せる必要はなかったと思うのだが、彼女も俺と別れるために必死だったのかもしれない。
分かりました、とだけいうとさらに泣きながらグズグズ言っていた。
そんな彼女を無視して家に帰る。
誰もいない暗い部屋でベッドに突っ伏す。
考え事をするときにこうするとじっくり考えることができる。
やっぱり噂は本当だったのだ。
憧れすぎていいところしか見てなかったんだ。
彼女に振られたこと自体は別に問題はないと考えていた。
佐々木さんが辛そうな顔をしているのは知っていたし。まさかあんな手を使うとは思わなかったが。
ぼんやりと突っ伏していたところでふと思いつく。
これを口実に新名先輩に近づくことができるのではないか?
俺は起き上がる。
あの噂が本当でも、助けてくれた憧れの人には変わりないわけで。
起き上がってから制服を着たままベッドに向かっていたことに気がついた。
さっさと制服を脱いでジャージに着替えどうすれば近づけるかノートにまとめていった。
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