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肝試し 1
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「たっかひろ〜〜〜!」
がらりっと、部屋の襖が開けられる。
「おい、勝手に入ってくんなって何度も言ってるだろう。」
夏休み。
この暑さで何もする気が起きずに、部屋でごろごろごろごろ。
このまどろみの時間を邪魔するのは、隣の家に住んでいるこーたろーだ。
「いいじゃん、今更。減る訳じゃないし。」
減る。
大いに減る。
何を隠そう、俺はこーたろーが好きなのだ。
不意打ちで部屋で二人きりなんて、何か間違いを起こしてしまいそうで。
正直な俺の下半身が疼く。
しかしこいつはまがいなりにも男だ。
何かの間違いがあっては俺様の世間体にも関わってくるかもしれん。
「ねーねー。あの、山田さん家の近くの墓地、出るんだって。」
「出るって何が?虫?」
「ばっか、出るといったらお化けでしょー!!!」
おばけ?お化け?OBAKE?
何それ美味しいの??
「はっ?!お化けが出るって?誰がそんな事を?」
「いや、詳しい事は分かんないけど、なんか学校で噂になってた。」
「学校って、今、夏休みなんですけど。」
「俺、うさぎに餌やる当番だったから昨日学校行ったんだよ。そしてら、皆んな知ってた。」
「へー。」
こーたろーは寝転んでいる俺の上にのしかかる。
「ねーねー。今夜肝だめし行かない。その墓地に。」
ちょっと、やめてください。
半勃がばれちゃうんで。
ってか近い。
犯すぞ、こら。
などとも言えずに俺は冷静を装う。
「はぁ。肝試し、ねぇ。」
「行こうよ!面白そう!お化け見たら俺たち2学期にヒーローになれるよ!」
うーん。
こいつの脳みそ100%オレンジジュースか何かでできてると思う。
そんなところもかわいいんだけどな。
「分かった、行ってやらんでもない。」
「ほんと!?やったー!んじゃ、墓地の前に20時集合ね!」
かくて、俺たちは肝試しに出かける事になった。
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