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二人きり③ ※
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涙があとからあとから、止めどなく流れてくる。
なぞるように触れていた男の手が止まる。
キスも止め、その場は沈黙に包まれた。
俺のしゃくりあげる泣き声が静かに響く。
男は、俺から離れていった。
「…っ、」
泣き始めたから、煩わしくなったんだろうか。
それはそれで構わないんだけど、でも、高められた熱をどうしたらいいんだろう。
放っておけば、その内収まるかもしれない。
でも、今この瞬間、吐き出したくてたまらない。
「…っ、う、ひっく…」
恐る恐る自身に触れる。
俺の指先に、ねばついた液が絡む。
男がまだ目の前にいるはずなのに、擦ろうとする手が押さえられない。
「あんたのせいで、俺の体…おかしくなってる…っ、う、ぐ…」
俯き震えながら言うと、男がごくり、と喉を上下させたのが分かった。
「…っあ!」
男が距離をつめ、俺の手ごと昂りを包み込む。
そして男も熱い昂りを押し付けてきた。
「ん、ん…っ、あつ、い…」
自分と男の昂りを握らされる。
そして、男は自身の手を俺の手に重ね、擦り始めた。
男が手を動かしてるだけなのに、まるで自分が動かしてるような錯覚に陥る。
「あ、あっ、そこ、だめ…っ、んん、っ」
先端を親指でぐりぐりといじられ、裏筋が男の昂りに擦られ、言い様のない感覚が背をかけ上がる。
気持ちいい。
「あ、ぁ、だめ、も、出る、出ちゃう、から…っ」
擦る速さが上がっていき、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が部屋に響く。腰が自然と揺れてしまい、さらなる快感を得ようとする。
「あ…っ、ん、んんっ、ぁあああ!」
どくり、と白濁を吐き出す。
男も果てたようだ。二人分の白濁が俺と、たぶん男の腹も汚す。
体が弛緩し、意識が遠退く。
思考を手放す間際、男から柔らかく口付けが落とされたことだけ分かった。
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