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日常の風景
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都立桜ヶ丘高校2年。
僕とレンは休み時間になると決まって女子に絡まれる。
「ねえ、ハルくんって泉くんと同じお家なのよね?」
昼休みの間。
レンと机をくっつけてお弁当を食べていると、クラスでよく目立つ小松さん達が話しかけてきた。
レンは女の子から泉くんと呼ばれている。
「うん、僕養子だからー」
僕は小さい頃に両親を亡くしている。
その時遠い親戚だからと引き受けてくれたのが彼の親だった。
隠してる訳でもないし、このことは聞かれれば話している。
だからその分、養子だからといって特別扱いも受けていない。
どちらかといえばクラス仲は友好的。
「ねえ、ちょっと気になってる事があるんだよね…」
小松さんが僕の目をじっと見る。
「どしたのー?」
女の子達が目配せする。
「2人ってデキてるの?」
思わず食べていた昼食が気管に入って咳き込んでしまった。
レンも鼻で笑って僕の背中を摩る。
「ないないない!男同士だよ!?」
どうやら、僕とレンの間に変な噂が立っているみたいなのだ。
「でも、2人ともずっと一緒にいるでしょ?」
「いや…それは僕がいたいからで…」
逃げ道がなくなる僕。
まるで尋問を受けている気分。
「ってことは好きなの? それとも嫌い?」
「そりゃ…好き…だよ」
「ほらやっぱり!」
僕がレンに助け舟を出して…と目くばせしたが、彼はにこにこ笑っているだけだった。
顔が熱い。
「でもその二択ズルくない!?」
「好きなんでしょ?」
「うん…好き」
「ほら!」
「ハルってば、嘘がつけないよね」
ケタケタ声を上げて笑うレン。
「もう辞めてたげて」
最後には助けてくれたが、今度はレンが女の子達から集中砲火のごとく質問を受けていた。
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