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島くん
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あの後、5限目が始まる少し前に再度家庭科室へ鍋を置きに行った。
2人とも居ないことを確認して部屋に入る。
いつもはカーテンで締め切られているこの部屋。
前よりも今は、この部屋が陰湿な場所に思えた。
家庭科室の奥にある棚に置こうと、手を伸ばしたところで、僕は誰かがカーテンの下に座って隠れているのに気づいてビクッとした。
でも、直ぐに気を取り直して声をかける。
彼は見知った人物だった。
「どしたの、こんなとこで」
「先輩のこと、待ってました」
その生徒は服がはだけていて、いつもより色っぽく見えた。
平常心を保つ。
「昨日の晩は、レン先輩と何かありましたか?」
真っ先に、僕の恋に気づいたのは彼だった。
これは僕と彼の秘密。
男が好きだということに偏見を持たない彼に、少しだけほっとした。
「何もないよ。いつも通り」
そっけなく返す僕に、島くんは何か考えているようだった。
少しの沈黙の後、それを破ったのは彼。
「家族だから、バレたくないんですか?」
僕はそれに小さく頷いた。
「じゃあ僕も黙っときます」
にっこり微笑む彼。
「でもその代わり…」
しかし、次の瞬間。
島くんは僕の後ろに回って、壁越しに手をついた。
膝をオレの股に入れて、秘部にワザと当ててくる。
「ちょっ…島くんっ」
僕は突然のことに、反抗する。
けれど、それを払いのけられなかった。
力が思うように入らない。
そんなの御構い無しに、彼は僕の耳元で声を囁く。
「我慢できなくなったら、いつでも言ってください」
そして、パッと離れた。
耳にまだ彼の声が残っている。
ぞわぞわとくる感覚。
「第一、男なんて経験ないでしょ」
強気で出てしまう僕。
「ないです。でも…」
不敵な笑みを浮かべる彼。
「オレ、先輩なら抱けますよ」
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