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ある冬の寒い日。
波打つ海に入っていく、1人の男性。
海水は冷たく、氷のようで、男の体温を確実に奪っていく。
だが男は、進むのをやめない。
海に進む彼の目は、絶望の色を映している。
表情は苦しげだが、恐怖は感じられない。
男がいたはずの浜辺には、男の靴と、手紙。
次第に男の身体は海水に浸かり、足もつかなくなってくる。
男は暴れることも、もがくこともせず、静かに沈んでいく。
太陽だけは、キラキラと輝いていて、海面を煌めかせる。
"ごめんな"
それだけ書かれた手紙と、同封されていた銀色のリングが、宛名の主の元へ届いたのは、それから1週間後のことだった。
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