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#episode.34 脅し
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〜奏多side〜
イチに、古い資料室に連れ込まれた奏多は、いきなりイチのモノを咥えさせられた。
埃っぽい部屋な上に、無理やり入れられたせいで喉が圧迫され、呼吸が苦しくなった。
けれどそれにもお構いなしに、イチは好き勝手に腰を振った。
殴ろうと思えば殴れた。
奏多は別に弱い訳では無い。前回のように多勢相手には勝ち目がなくても、イチひとりならどうにでもできた。
けれど、恐怖が先行した。
イチは満足したのか、モノを口から抜く。
(終わった…?)
そう思ったのもつかの間。
奏多のズボンを引き下ろし、濡らしてもいない後孔に指を突っ込んできた。
「いぎっ、いだっ、いたいっ、やっ!」
無理やり、それも乱暴に解され、十分に柔らかくなっていないそこにモノを突き立てられる。
「ーーーーーッ!!!」
あまりの痛みに、声も出なかった。
「せっかくだから、写真撮ろうか。」
「や、やめろっ、やだ!」
いつの間に取ったのか、奏多のスマホで、イチはヤっているところを撮影した。
「やだ、やだっ…」
「はー、きつ…出る…」
「っ、やだ、中はやだっ!」
「んー…じゃあ飲んで。」
「んぐぅっ!」
抜き取ってもらえたと思ったら、髪を掴まれ、また無理やり咥えさせられる。
自分の中に入っていたモノなのだと思うと、嫌で仕方なかった。
「う、ぅん、ぐっ、ふ…」
だが頭を押さえつけられ、そのまま出され、飲み込むしかなかった。
「けほっ、けほ、げほっ…」
「ちゃんと飲めていい子だね。」
ぐったりとした奏多の腕をつかみ、無理やりスマホのロックを解除したイチは、勝手に連絡先を入力し始めた。
「俺が呼んだら来るんだよ?この写真、ばらまかれたくなかったらね。今すぐ消されたら困るから、俺のスマホに写真を送信してから、君のロッカーにでも入れておいてあげるよ。」
イチはそう言うと、スマホを持ったまま外に出た。
「いっ…!」
慌てて追いかけようとしたが、後孔がズキリと痛んで、力が入らない。
「げほっ、げほ…」
喉にはまだ、精液がへばりついているような変な感じがするし、口の中も変な味がする。
「…はぁ…最悪…」
ため息をつき、後ろのダンボールに寄りかかった時。
廊下から足音が聞こえた。
(誰だ?!)
焦って、ダンボールに強く肘をぶつけてしまい、ガタガタと音を立てる。
足音がピタリと止まった。
またイチが戻ってきたら、と思うと、逃げなければと思った。
「げほっ、げほ…」
古びた扉を勢いよく開けたせいか、ホコリがたってむせる。
「…お前、何してる。」
「ひっ!!!…なんだてめえかよ…」
声をかけられて驚き、振り返るとそこにいたのは賢杜だった。
「何してる。」
「…ちょっと、資料探しに。今の資料室になかったからここかと…課題に必要だったから…」
まさか本当のことを言うわけにはいかない。
苦し紛れについた嘘で、すぐに嘘だとバレるだろうが、それでも本当のことがバレることはないだろう。
「なんで連絡しない?すぐに来るって言っただろ。」
「悪かったよ、スマホどっか行っちまって…」
イチに持っていかれたスマホを取りに行かなければならないことを、そこで思い出した。
「スマホならここだ。」
「なっ、お前スマホ持ってねえって分かってんなら、連絡しろとか無茶言うなよ!」
そう言いつつ、賢杜が持っているということは、イチと会ったのだろうか、と不安になった。
変なことを言われていないだろうか、バラされていないだろうか、と。
「さっき男が渡してきた。拾ったそうだ。」
やはりイチに会ったようだ。
怖い、と思った。
「ロックが解除されてたから少し調べさせてもらった。」
(調べられた?!まさか、写真っ…!)
「中身見てねえよな?!」
慌てた奏多は、賢杜からスマホをひったくった。
写真フォルダを開くと、そこにはさきほど撮られたばかりの写真がやはりある。
「さすがにプライバシーは守る。SNSのアプリなどは開いていない。」
「写真フォルダは?!」
「…?なぜそこを開く?俺は不審なアプリや、ウイルスが仕込まれていないか調べていただけだ。」
「…ふーん、ならいい。」
賢杜の様子から察するに、嘘はついていないだろう。
写真フォルダを見られていないなら、なんでもよかった。
写真はすべて削除して、スマホを閉じる。
「…さっさと帰ろうぜ。」
「…お前を待ってたんだが。」
「悪かったって。早く行こう。」
奏多はそう言って歩き出すが、やはり後孔が痛む。
(もう、やだ…)
「ちょっ、おい!なにすんだよ!!」
いきなりふわりと抱きかかえられ、奏多は思わず叫んだ。
「なにって、姫抱きだが。」
「そりゃわかる!!なんで姫抱きなんかするんだよ?!」
「キャンキャンうるせえな…お前が変な歩き方するからだろうが。」
「え…」
「どこか痛めたんだろ。怪我してるなら素直に言え。」
どうして、この男は。
こうして優しくするんだろう。
ずっと俺様でいてくれれば、気にせずに済むのに。
苦手で、大嫌い。
無理やり抱いてきた、俺様な男。
それなのに、妙に落ち着くのは、なぜ。
この男の腕が。
この温もりが。
イチのような恐怖を感じないのは、なぜ。
少し前まで感じていた賢杜への違和感は、すっかり形を潜めてしまったし、むしろ今は、安心さえ感じる。
(…きっとあいつに脅されたせいだ。そう、そのせい。)
奏多は全てをイチのせいにして、大人しく賢杜に抱かれたまま、車まで運ばれた。
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